ジャイアントウェタを紹介!リオックと比較!巨大化の背景!

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今回紹介するのは『ジャイアントウェタ』。

 

世界一大きな昆虫です。

 

 

 

虫を戦わせる大会「虫王」を観た人は、

「最大の昆虫は“リオック”って虫じゃないの?」

と思われたかもしれません。

 

日本ではわりと有名な虫です。

 

 

対決では圧倒的な強さと大きさを誇る、

昆虫界の破壊王。

そのサイズと攻撃性に驚愕した人も多いでしょう。

 

ジャイアントウェタとリオックはよく似た虫で、混同しやすいのです。

 

なので、この記事でも両者を比べながら、

生態や違いを書いてゆきます。

 

 

それにしても「世界最大の昆虫」ですよ。

小さくても昆虫は怖いのに、

そのデカいやつ。

 

当然、ジャイアントウェタはリオックよりも大きい。

とんでもない迫力なのは間違いない!

 

実際、近寄りがたい風格です。

でも、可愛い感じもする。

 

リオックが破壊王なら、

ジャイアントウェタは、

「優しき巨人」

って感じ。

 

 

きっとあなたも好きになる。

ジャイアントウェタを解説していきましょう!

 

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ジャイアントウェタとは?

 

ジャイアントウェタは、

ニュージーランドの固有種です。

 

「ウェタ/wētā」は現地語で、

「大きな飛べないコオロギ」のこと。

 

現在、70種類知られており、

その中の大きい11種類が、

ジャイアントウェタと呼ばれます。

 

 

特に大きいのが、

「リトルバリアアイランド・ジャイアントウェタ」。

 

ニュージーランドの北に浮かぶ小島、

リトルバリア島だけにしかいない。

 

一般的にジャイアントウェタは、

このリトルバリア島ウェタを指します。

 

 

なので、この記事のジャイアントウェタは、

こいつだと思ってください。

 

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巨大化した“あの虫”だった!?

 

さて、ウェタは「飛べないコオロギ」といいました。

 

でも、正確にはカマドウマに近いのです。

 

 

背中が丸い、触覚の長いアイツ。

俗称「便所コオロギ」。

 

僕もアイツは苦手で、

目が合うとドキッとする。

 

呪いにかけられたみたいに、体が硬直しちゃうんですよね。

「猫背の悪魔」と勝手に呼んでるくらい。

 

 

ジャイアントウェタは茶褐色で、もう少し腰が落ちた感じ。

 

カマドウマのような立体感?はない。

カマドウマとコオロギが、

ミックスされたイメージ。

 

頭部もカマドウマよりはっきりしています。

 

羽のない、鎧を着たようなコオロギ、

といえば伝わるでしょうか。

 

 

 

ウェタに似たリオックは、

和名が「オバケコロギス」。

 

コロギスは、コオロギとキリギリスの中間のような昆虫です。

 

 

 

どちらも「バッタ・コオロギ」系。

だから、両者は似ている。

 

しかし、リオックは羽があるので、

まったく羽のないウェタとは違う、

とわかります。

 

 

次は気になる大きさです。

 

 

大きく重い!ジャイアントウェタ

 

世界最大昆虫のジャイアントウェタ。

やはり、大きさが知りたいですよね。

 

その体長は驚愕の10cm!

 

 

…………10cm?

「それが最大なの?」と感じましたかね?

 

沖縄のヨナクニサン(蛾)は、

羽を広げると30cm近くあったはず。

 

庭で見るアゲハ蝶だって、翼長10cmくらいあります。

 

細長いナナフシも、20~30cmサイズは珍しくない。

 

 

 

世界最大はガセか?

 

 

この辺は感覚の問題でしょう。

 

ジャイアントウェタは頭部から尻までが10cm。

さらに、長い触覚と長い肢。

 

それらを入れると、20cmに届きます。

 

 

重さは最大70gほどもあり、

ハツカネズミ(約20g)の3倍にもなる。

 

「嵩がある」といえばいいかな。

 

羽が大きいだけの蝶や、

極細ナナフシとは違い、

ウェタは全体的にデカい。

 

ボリューミーなのです。

 

 

最強昆虫のリオックは8cm前後なので、

ウェタが一回り大きい。

 

見た印象でも、

カブトムシやカマキリやタガメといった、

大型昆虫より、

ずっと大きく感じるでしょう。

 

 

 

実はもっと重い昆虫もいます。

 

アフリカのゴライアスオオツノハナムグリという、

コガネムシの仲間。

 

この幼虫は100g以上ある大イモムシ。

 

 

ただ、成虫も10cm近いのですが、重量は軽くなる。

 

だから、ジャイアントウェタが、

「成虫で一番重い、嵩のある昆虫」

というわけ。

 

 

 

これだけ大きいと、

攻撃力もありそうですが……。

 

 

どうして巨大化できた?

 

最強ともいわれるリオック。

大きさに加え、

大食い・攻撃的で動きも速い。

 

似ているジャイアントウェタも、やはり怖ろしいのか?

と思いきや、性格はとても温和です。

 

 

ウェタ類は雑食で、けっこうオラオラなのが多いのに、

ジャイアントは違う。

 

草食性で、捕まえてもほとんど抵抗しないそうです。

 

これは、ジャイアントウェタが大きくなった理由とも関係があります。

 

 

ウェタの生息環境が理由

 

ウェタが暮らすニュージーランドは、

いわば孤島。

 

自然に鎖国され、独特な生態系を維持できました。

 

ウェタにとって、天敵はいないけれど、

食料(草)は豊富にあった。

 

 

こんな極楽で、

平和ボケしないわけがありません。

 

ウェタも攻撃本能は失われ、

ただただ「肥えた」。

素早くなくても、敵がいないから問題なし。

 

敵も多いインドネシアに暮らすリオックとは、生い立ちが違います。

 

 

しかし、近年になり、ボケた進化が仇になります。

 

閉ざされた楽園にも人間が入り込むようになり、自然環境を破壊。

 

一緒にネコやネズミ、イタチなどが侵入し、

ウェタを捕食。

 

大きく、攻撃もできない、

「でくの坊」になり下がっていた、

ジャイアントウェタは、

どんどん数を減らしてゆきます。

 

 

 

捕食者が侵入しなかった、

リトルバリア島のような離島で、

生き延びている。

 

ジャイアントウェタは、

もう離島くらいでしか見られないのです。

 

なので、ジャイアントウェタが見たければ、

ニュージーランドに行くしかないのですが、

数が少なくて発見も困難でしょう。

 

日本で、

「びっくり昆虫展」みたいのがあれば、

展示されることも過去にはあったけれど、

当てにならない。

 

 

もちろん、保護は進んでいます。

 

リトルバリア島は、

許可なく立ち入るのは禁止。

他の生息地でも、制限が設けられています。

 

希少種はGPSなどで追跡調査している。

 

でも、数の回復はまだまだというところ。

 

 

「現地でも見るのは難しいのか……」

とガッカリですね。

 

とすれば、

「飼えないものか」と考えてしまう。

 

ジャイアントウェタは、

飼育可能なんでしょうか?

 

 

ジャイアントウェタは飼えない?

 

結論からいうと、

「ジャイアントウェタの飼育は無理」

でしょう。

 

だいいち数がいません。

 

飼育している動物園はありますが、

個人では厳しい。

他の小型ウェタなら可能性はあるかも。

 

 

 

飼育そのものは難しくないと思います。

人間の食べる野菜でも育てられますから。

 

数が増えれば、

将来的に「飼えるかも」って感じですね。

 

 

 

「それならリオックはどうだろう?」

 

迫力は、

ジャイアントウェタに引けを取らない。

巨大昆虫を楽しめるはず。

 

リオックは飼うことができます。

 

 

飼育ならリオック しかし……

 

ただし、リオックを飼うのは、

簡単ではありません。

 

いくつか理由があります。

・売っている店がほとんどない

・高価である

・飼育方法が確立されていない

 

 

リオックはとにかくマイナーな昆虫。

 

日本では、

『虫王』やテレビ番組などで、いくらかは知られていますが、

日本以外では「そんな虫は知らん」です。

 

 

流通網ができていない。

 

結果、常備している店もなく、価格も上がってしまう。

一匹、3~5万円ほどと思います。

 

ネットショップでたまに出るかな~

って感じ。

 

 

適した餌や環境もわかっておらず、

数ヶ月で、

お星さまになっちゃう可能性が高い。

 

5万出して、変な虫買って、

すぐ死なれたのでは救いがありません。

(たぶん誰も同情してくれない)

 

試行錯誤しながら、何匹も犠牲にして、

飼育法を独自に編み出すしかないでしょう。

 

かなりの散財になりそう。

 

 

 

リオックは、段ボールくらいなら食い破ってしまいます。

 

しかも、動きが早く、

飼育ケースを開けた隙に、

外に出ることもある。

 

相当「虫慣れ」していないと無理。

 

ただ、上手に飼えば産卵・繁殖も可能です。

 

 

ジャイアントウェタもリオックも、

飼育は大変みたいです。

 

やはり、生息地で暮らしてほしい。

 

巨大昆虫は、

自然にいる状態が「神々しい」のだと思うのです。

 

もし見つけられれば、

ガチャでSS級のレアを当てたような感動に違いありません。

 

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昆虫最大ジャイアントウェタ!最大化の背景とリオックとの違い~まとめ~

 

とにかく、

重量感がすごいジャイアントウェタ。

遠い南の島の、巨大昆虫といった雰囲気。

 

見ることは難しいですが、

出会えば「おおっ!」となるはずです。

 

 

風貌に反して、性格はおとなしく無害。

 

天敵のいない楽園で、のんびりと太った昆虫です。

 

よく知られるリオックとは、違う魅力がありますよね。

 

 

バッタ類は大きいのがけっこういて、

なかなか興味深い虫なのです。

 

ウェタもその一つですが、温和なのが災いして絶滅危惧種。

 

保護と繁殖が進み、

いつか気軽に見られるようになってほしいものです。

 

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