オカピがいる日本の動物園3ヶ所を紹介!特徴や生態も解説

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オカピという、可愛い響きの名前を持つ生き物がいます。

 

 

どんな姿かというと、

見た目は焦げ茶ベースのウマで、

大きさもウマサイズ。

 

そして、

お尻と足にある、黒と白の繊細なシマシマ模様がなんともきれいで印象的!

 

その美しさと優雅さから、「森の貴婦人」なんて呼ばれることもあるようです。

 

 

でも、このウマみたいな動物。

 

実はキリンの仲間ですよ。

 

ウマみたいなキリンって、何だか不思議でしょう?

 

 

珍獣とも呼ばれるこの不思議な生き物は、

嬉しいことに、日本で見ることができるんです。

 

オカピがいるのは、首都圏3ヶ所の動物園。

 

ここでは、それぞれの見所をご紹介しましょう。

 

 

オカピの不思議も、同時にチェック。

 

ミニ知識と共に動物園に行けば、オカピの可愛さ倍増です。

 

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日本のどこの動物園で会えるだろう?

 

オカピは動物園にとって、

飼育してみたい憧れの動物の1つなんだそうですよ。

 

ただ、

自然界での調査すらあまり進んでいないので、

飼育も大変なら、繁殖も難しい。

 

生息地の環境破壊も進んでいて、絶滅危惧種にも指定されています。

 

 

そんな珍しい生き物ですが、

オカピは日本に7頭いて、3ヶ所の動物園で見ることができるんです。

 

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よこはま動物園ズーラシア

 

オカピといえば、ズーラシア!

 

ズーラシアといえば、オカピ!

だといわれています。

 

 

そう呼ばれる理由は、

ズーラシアが日本で最初に、オカピの飼育を開始し、何度も繁殖に成功している、

日本オカピ界の聖地だから。

 

ズーラシアは1999年の開園した、比較的新しい動物園ですが、

オカピは開園当初から、そのシンボルでした。

 

 

最初に日本にやって来た・・・

つまり、ズーラシアにやって来たのは、

レイラ♀キィァンガ♂2頭。

 

レイラは亡くなり、

キィァンガは横浜市立金沢動物園に移動して、

今は、彼らの娘世代が頑張っています。

 

 

レイラとキィァンガの娘、ピッピとルル。

 

そして、ピッピのお婿さんのホダーリに、ピッピたちの娘のララ。

 

4頭というのは、日本最多の飼育数ですので、

1度にたくさんのオカピを見たいなら、

ぜひズーラシアへ!

 

 

……といいたいところですが、それは夢のまた夢。

 

残念ながら、ズーラシアに限らず、オカピは1頭ずつしか展示しないものなのです。

 

 

なぜなら、オカピは単独で生きる生き物だから。

 

親きょうだいでも、オトナ同士はケンカになってしまうからです。

 

 

ならば、当日の展示がどのオカピかが気になりますね。

 

もちろん、表示が出ていますが、当てっこするのも楽しいと思います。

 

 

例えば、眉毛がりりしいオスのホダーリ。

 

オスのオカピは、メスより小さく、角が生えているのですぐ分かります。

 

オスに会えるのは4分の1の確率ですから、

ホダーリに会えたらとてもラッキー!

 

 

 

また、メスのオカピがいるのは、

日本ではズーラシアだけですから、

彼女たちに会えても、またいいことがありそうですね。

 

 

ちなみに、舌をしまい忘れているメスがいたら、それはピッピ。

 

しっぽの房毛の上が白っぽければ、

ピッピの娘ララ。

 

しっぽが黒一色なら、ピッピの妹のルルです。

 

<オカピとズーラシアの歴史!4頭の特徴も!>

 

 

一見シマウマのような身体のシマ模様は、

カモフラージュのためであると同時に、

オカピ同士で相手を見分けるのに使われているそうです。

 

動物園の紹介板を頼りに、

複雑な腕やお尻の模様の解読にトライしてみるのも楽しいですよ。

 

 

横浜市立金沢動物園

 

横浜市立金沢動物園にいるのは、

キィァンガトトの、オス2頭です。

 

 

初めて日本にやってきた、

レジェンド的存在キィァンガは、1996年生まれ。

 

現在、日本最年長のオカピで、

2012年にズーラシアから引越して来ました。

 

 

もう1頭のトトは、

ズーラシアにいるピッピとホダーリの間に産まれた長男坊で、

ララの実のお兄ちゃん。

 

つまり、キィァンガの実の孫ということになりますね。

 

2018年、10歳年下の孫息子トトも、

おじいちゃんと同じく、

ズーラシアから金沢動物園にやって来ました。

 

 

もちろん、

金沢動物園のオカピの展示も1度に1頭だけ。

 

ですから、

「今日の展示はどっちかな?」

で楽しみましょう。

 

 

 

見分けるポイントは、角と尻尾と、固体判別にも使われるお尻の模様です。

 

①角

 

キィァンガ=そろっている

 

トト=ふぞろい(右の角が少し長い)

 

 

②尻尾

 

キィァンガ=短くて先っちょのふさ毛がない

(子どもの頃、母親に舐められすぎたんだとか!)

 

トト=普通のシッポ。

ふさ毛付きで長い

 

 

③お尻の模様

 

キィァンガ=横にきちんと並行。

 

トト=線が細めで、斜め下に流れ込むような感じ。。

 

 

 

答えは、柵の前の掲示板に書いてありますので、

それを見る前に、是非チャレンジしてみてくださいね。

 

 

上野動物園

 

動物園の老舗、

上野動物園にいるのは、オスのバカーリです。

 

2018年末に、お婿さんとしてアメリカからやって来たのですが、

年明けの2月、待っていたはずのメスのカセンイが、

24歳で入れ替わるようにして亡くなりました。

 

バカーリが、日本の環境に慣れ始めた頃のことで、とても残念なことでした。

 

 

さて、オカピが1頭しかいない上野動物園での楽しみ方は、キリンとの比較です。

 

1番近い親戚とはいえ、自然界では行き会うことのない者同士が、

ここでは隣り合って暮らしています。

 

 

カセンイが生きていた頃は、

キリンのヒナタ(オス)が、柵越しに長い首を伸ばして、

鼻を寄せ、直接挨拶をしていたそうですよ。

 

カセンイはもういなくなりましたが、

今でもヒナタが柵の向こうをゆったり歩いています。

 

 

オカピとキリン。

 

上野動物園は、

遠いけど1番近しい親戚同士を並べて観察できる、なかなか恵まれたところなんですよ。

 

 

それに加えて、

上野動物園にはジャイアントパンダがいます。

 

そして、コビトカバも!

 

つまり、世界三大珍獣と呼ばれる3種類の珍獣を、

1回の訪問で目にすることができるんです。

 

しかも、それができるのは日本でもココだけ。

 

 

さらに、最寄り駅のJR上野駅は、

地方からのアクセスがバツグン!

 

側に国立科学博物館もあるので、

動物についてもっと知りたくなった時には、立ち寄ることも可能です。

 

オカピの聖地は間違いなくズーラシアですけれど、

気楽にオカピに合いに行けて、多角的な楽しみ方ができるのは、

上野動物園の方かもしれませんね。

 

 

 

ということで、動物園の紹介はここまでです。

 

次は、オカピの特徴について詳しく解説していきますね。

 

 

オカピの不思議さチェック!

 

オカピって、ウマとシマウマのミックスみたいな見た目をしていますよね。

 

だけど、実は全然違う生き物。

 

本当は、キリンの仲間なんですよ。

 

ウマとの違いと、キリンとの共通点から見ていきましょう。

 

 

ウマに似て異なる生き物「オカピ」

 

オカピは、背格好がウマに良く似ていますけど、

決定的な違いがいくつかあります。

 

こちらの動画でも分かりやすく解説されているので、

よかったら見てみてください。

 

 

ウマとの違い:その①蹄(ひづめ)

 

オカピはキリンの仲間で、

偶蹄類と呼ばれる草食動物の仲間です。

 

「偶蹄類」とは、蹄(つまり脚の指)が、

偶数本(2本か4本)ある動物のこと。

 

 

オカピは、指が2本なので偶蹄類。

 

ところがウマは、

「奇蹄類=指の数が奇数本(1本か3本)」

 

中指1本で立っているんです。

(これはこれでびっくりですけどね!)

 

 

ウマとの違い:その②角

 

オカピには角がありますが、ウマには角がありません。

 

角があるなんてシカみたい!

 

でもシカと違って、角は皮膚に覆われていますし、毎年生え替わることもありません。

 

 

もちろん、キリンも同じような角を持っていますよ。

 

でも、キリンはオスメス両方に角があるけど、

オカピの角はオスにだけ。

 

なので、オカピの場合、角を見ればオスメス簡単に見分けられますね。

 

 

ウマとの違い:その③舌

 

もう1つ特徴的なのが、オカピの長い舌。

 

長くて、自由自在に動くキリンの舌を見たことがある人なら、

誰でも「あぁ、間違いなくキリンの親戚だ!」

と実感できるはずです。

 

 

伸ばした時の長さは、

だいたい40㎝から50㎝。

 

伸縮自在で、猫の舌のように少しザラザラ。

 

舐められるとちょっと痛いそうです。

 

 

その舌で、オカピは木の葉を食べ、身体中を舐めてきれいにします。

 

目のゴミをとったり、ハエを追ったりもするそうですよ。

 

 

オカピの食事

 

オカピは、木の葉を食べる生き物です。

 

でも、アカシアの葉ではありません。

 

 

変ですよね?

 

キリンといえば、アカシアの葉っぱ。

 

トゲトゲの枝から、細い葉をからめとるようにして食べるのがキリンの流儀です。

 

 

でも、オカピはアカシアを食べません。

 

アカシアは、サバンナなどの乾燥した地域に生える高木ですから、

ウマ程度の体高では全然口が届かないのです。

 

 

では、インパラのように、下草を食べるのでしょうか。

 

いいえ。彼らは下草もあまり口にしません。

 

 

どうしてか?

 

 

それは、そもそもオカピがサバンナではなく、

エサの木の葉が豊かな、

コンゴなどの熱帯雨林の森に住んでいるからです。

 

 

森に棲むキリン?!

 

「森に棲むキリン」

それがオカピだといってもいいかもしれません。

 

 

でも、本当のことをいうと、キリンの方がもとは森に棲んでいたのです。

 

森が狭くなったので、新天地を求めてサバンナに出て行ったのが「キリン」でした。

 

ということは、キリンはオカピの進化形で、

「森を出たオカピ」ともいえますね。

 

 

一方、森に残ったオカピは、体型も生活スタイルもほとんど変わりませんでした。

 

昔と変わらず、雨の多い緑豊かな森に棲み、

木の葉を食べて暮らしています。

 

森にライオンやチーターはいませんから、天敵はヒョウくらい。

 

木々が身体を隠してくれるので、

身を守るために、キリンのように集団を作る必要もなく、

オスもメスもひとりっきりで暮らしています。

 

 

世界三大珍獣の1つにして絶滅危惧種

 

深い森に棲んでいること、

あまりに隠れるのが上手なことから、

1900年代に見つかって以来、いまだにオカピは謎多き生き物のまんま。

 

そのことから、日本では世界三大珍獣の1つになりました。

(※世界三大珍獣=ジャイアントパンダ・コビトカバ・オカピ)

 

 

他の森林地帯と同じく、開発によって生活環境がどんどん狭まってきているため、

数が激減したと考えられています。

 

現在、森にいると考えられているのは、

5,000頭~10,000頭くらい。

 

繁殖が2~3年に1頭なので、

1度減ったら爆発的に増えることもありません。

 

絶滅が危惧されるゆえんですね。

 

 

オカピの日

 

10月18日は、世界オカピの日です。

 

オカピを守る活動を行っている、

オカピ・コンサベーション・プロジェクトが、

オカピの知名度アップと、保護について考えてもらうために決めました。

 

18日前後は、各動物園でイベントがあるかもしれませんので、

それを狙って行くのもいいですね。

 

 

ちなみに、世界キリンの日もあります。

 

キリンの保全財団が決めた日で、キリンの首の長さにちなみ、

1年で1番日の長い夏至の日になりました。

 

月でいうと、6月の半ば前後ですから、一緒に祝ってはいかがでしょう。

 

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馬じゃなくてキリンの仲間!珍獣オカピが見れる動物園は3ヶ所~まとめ~

 

世界三大珍獣の1つ「オカピ」。

 

絶滅危惧種であるオカピの絶滅を、なんとか回避しようと、

世界中が提携しながら、日本では3つの動物園が頑張っています。

 

 

今のところ繁殖に成功しているのは、ズーラシアだけですが、

20年以上かけて育ったのは、

ピッピ・ルル姉妹と、トト・ララきょうだいの、

4頭だけ。

 

オカピのお見合いはとても難しく、そう簡単には行かないそうです。

 

 

でも、動物園に行くと分かりますが、

オカピはとても穏やかで人懐こい、

愛すべき生き物です。

 

是非1度会いに行って、

親戚のキリンと同じくらい有名になるように、

応援してあげてくださいね。

 

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