グリズリーマンの真相!ティモシーの人生と最後の断末魔

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2005年、『グリズリーマン』という映画が公開されました。

 

日本では未公開ですが、

一部ではかなり有名な映画なので、知っている人もいるのではないでしょうか。

 

 

しかも今、2020年の現在。

 

誰かがユーチューブで、字幕付き版のフルの動画を流してます。

 

著作権の関係で、リンクは貼りたくないんですけど、

折角なんで、見とくといいと思います。

 

 

それで、この映画がなぜ有名なのか?

 

 

この映画は、自然愛好家で映像カメラマンの、

ティモシー・トレッドウェルという人物を追ったドキュメンタリー。

 

彼が、特に愛したのがヒグマの仲間グリズリー。

 

だからグリズリーマン。

 

映画は、彼の撮った動物映像がふんだんに使われています。

 

 

でもこれだけでは、ただの動物映画。

 

なんの話題にもなりません。

 

 

ティモシーは撮影中、グリズリーに襲われて亡くなったのです。

 

その最後の断末魔が、カメラの音声に残されていた!

 

クマに食われている最中の、リアルな叫び声ですよ。

 

 

もちろん映画でも流されます。

 

衝撃的でしょ。

 

 

でも今は、ドキュメンタリーだって、

「ホントかよ」

と疑って見る時代。

 

そもそも、ティモシー・トレッドウェルとは、

どんな人物だったのでしょう?

 

その死の真相に迫ってみたいと思います。

 

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グリズリーマンの死

 

グリズリーは、北アメリカに生息する大型のクマです。

 

和名はハイイログマ、別名アメリカヒグマといい、

300kgにもなるヒグマの近種。

 

凶暴で、人を襲うこともあります。

 

 

そんなグリズリーを生涯の友にしていたのが、

ティモシー・トレッドウェル。

 

その保護と理解の普及に、

精力的に取り組む一方、グリズリーと親交を深め、

たくさんの美しいドキュメンタリーを製作した人物です。

 

 

しかし、彼の友情は裏切られてしまいます。

 

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食い散らかされた無残な遺体

 

2003年10月。

 

46歳のティモシーと、

37歳のアシスタント兼、

恋人のエイミー・ヒュグナードが、

アラスカのカトマイ国立公園を訪れます。

 

東京ドーム……ではなく、

東京都8個分という、世界一のヒグマ保護区です。

 

 

クマ好きのティモシーは、公園に13年間通い続けている常連。

 

そんなグリズリーの聖域で、

ティモシーはいつものようにキャンプを設営し、撮影をしていました。

 

 

わかっているのはここまで。

 

他に人もいない森の奥で、ティモシーとエイミーは最期を遂げることになります。

 

 

数日後、

二人を迎えにきたヘリコプターのパイロットが、キャンプの異変に気がつきます。

 

「テントが壊されている!」

 

報せを受けたパークレンジャーが赴き、

二人の遺体が発見されました。

 

 

ティモシーは、体の右半身を食われた姿で。

 

エイミーはバラバラに食いちぎられ、一部が土に埋められていました。

 

 

その近くにオスのグリズリー。

 

さらに若いグリズリーがいて、遺体回収のために二頭は射殺されます。

 

その胃からは人の手足が!

 

どうやら、このグリズリーが二人を襲い、腹を満たしたらしい。

 

 

カトマイ国立公園ができて85年で、

初めてのグリズリーによる「殺人」だったそうです。

 

 

目撃者はいません。

 

しかし、

現場に残っていたティモシーのビデオカメラが、

襲撃の様子を捉えていました!

 

 

残された音声でわかった事実

 

警察の発表は、以下のようなものです。

 

「時間は6分間で、映像は写っていない。」

 

「ティモシーとエイミーの、死ぬ間際の叫び声が録音されていた」

 

 

映画では、

襲われたティモシーが、キャップのついたままのカメラの電源を入れ、

テープの残りの、6分だけ録音されたと推測しています。

 

どんな音声だったのか?

 

 

「フシューッ、フシューッ」

唸るようなグリズリーの荒々しい息づかい。

 

「うわあぁぁーー!Oh My God!」

ティモシーの絶叫。

 

「くぁwせdrftgyふじこlp!!!」

悲鳴をあげるエイミー。

(文章ではこうとしか表現できないんです)

 

 

英語がわからなくても、リアルなパニックはじゅうぶんに伝わる。

 

それがこれ。

 

 

音声から判断して、

先に襲われたのはティモシー。

 

ガツガツとグリズリーに攻撃され、

エイミーが絶叫。

 

ティモシーは死亡か、その寸前の状態でクマに連れ去られる。

 

 

どうすることもできず、うろたえるエイミー。

 

カメラが止まった後、彼女も襲われて食べられたと考えられます。

 

 

この音声は、映画では触りの部分しか使われていません。

 

映像をまとめた監督が、

「もうこれ以上聞けない」

と遺族に語るにとどめています。

 

ショッキングすぎて、さすがにすべて流せなかったんでしょう。

 

 

そこでひとつ気になる。

 

音声は本物なのか?

 

次項では、音声のフェイク疑惑を考えてみましょう。

 

 

断末魔音声の真偽

 

現代はメディアリテラシーの時代。

 

話題作りの嘘には事欠かない。

 

「グリズリーマン」最大の売りはこの音声。

 

事実、この音声があることで、映画もよく知られているのです。

 

 

それなら、

「映画を演出する小道具として作られた」

とも思える。

 

僕個人の意見でいうしかありませんが、襲われた瞬間の音声はあったでしょう。

 

警察でも回収していますし。

 

 

でも、映画で使われた音声、またはネットに出回っている音声が、

カメラに録音されていた本物かどうかはわかりません。

 

世に出ている音声は、偽物の可能性が高いと思っています。

 

 

ただ、ティモシーの死を、劇的なものに思わせる効果はあった。

 

グリズリー愛好家で、自然主義者のティモシーは、

その分野でのカリスマでした。

 

あえて言うなら、

「自然保護・動物愛護カルトの広告塔」

 

その死は尊く、ドラマチックでないとなりません。

 

 

一方では、

「野生動物を甘く見た愚か者」

といった意見も多い。

 

あなたはどちらの意見でしょうか?

 

 

ティモシー・トレッドウェルとはどんな人物だったのか。

 

その虚実を知れば、参考になるかもしれません。

 

 

グリズリーマンの真実

 

ティモシーは、動物好きなスポーツマンでした。

 

しかし、アルコールと薬物に依存するようになります。

 

そんなとき、友人の勧めでアラスカにグリズリーを見に行き感動。

 

クマの保護を一生の仕事と決め、

依存症からも立ち直るのです。

 

 

彼のやり方はクマとの親交。

 

クマに名をつけ、家族のように接し、グリズリーに触れることもよくありました。

 

 

環境保護団体は、ティモシーを称賛します。

 

彼を支持するハリウッドスターも少なくありません。

 

むろん、映画はそんな支持者によって作られました。

 

 

逆に、公園や、動物の研究家からは評判が悪い。

 

ティモシーは自らの信念を曲げなかったので、

違法なことも平気でしたようです。

 

勝手に振る舞い、パークレンジャーとの衝突もしばしば。

 

グリズリーに近づきすぎるので、

関係者はティモシーの死に対しても、

想像できたと言います。

 

 

こうした人間像から、どんな印象を受けますか?

 

「動物を愛する平和主義者」

 

「グリズリーと暮らした素晴らしい殉職者」

 

 

僕は、違うと思います。

 

 

ティモシーはやはり人間だった!

 

世の中には、時に近代社会から飛び出して、危険な行動に走る人がいます。

 

大自然に傾倒したり、放浪の旅にでたり、未知の冒険にでかけたり。

 

 

虚弱でヘタレで、コミュ力のない僕にはとてもできない芸当です。

 

「無鉄砲なやつだ」

と思いながら、どこかでうらやましい。

 

『男はつらいよ』の、

寅さんみたいな存在って言えばいいかな。

 

周りの迷惑そっちのけで、好き勝手に生きる憧れってありません?

 

 

そんな人物は、英雄視されることも多い。

 

人間社会に背を向けたアウトローともてはやされるものです。

 

つまりインフルエンサー。

 

 

ティモシー・トレッドウェルもそうでした。

 

動物愛護の旗手となり、

グリズリーの唯一の理解者だと信じていたでしょう。

 

 

でも、クマに詳しい人間が、

冬眠前で、食う本能がピークになっている10月に、

無防備でキャンプするでしょうか?

 

 

「クマと仲良くなれば攻撃されない」

とか信じてた?

 

甘いですよ。

 

野生に身を置けば、人間も弱肉強食の対象。

 

彼の死は、僕はやはり自業自得という意見です。

 

 

 

最後に、なぜ彼が音を残したのか?

僕なりの考えを。

 

愛するクマに襲われて死ぬことが、彼の本望だったという人もいますが、

賛成しません。

 

僕は、自分と恋人の死を、誰かに知って欲しかったんだと思う。

 

 

電源を入れたのは、カメラマンの本能より、人間の本能。

 

死にたくないという、遺言を残したかったんじゃないでしょうか?

 

 

グリズリーマンと呼ばれるティモシーも、結局は人間だったんです。

 

クマは遺言なんか残しません。

 

音声は、

「ティモシーの人間としての痕跡だった」

と僕は思っています。

 

 

命が消えてゆく中で、彼はなにを考えたのでしょう?

 

「クマに裏切られた」

なのか。

 

「それでも俺は正しかったんだ」

なのか。

 

 

もう尋ねることはできませんが……。

 

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グリズリーマンの真相とティモシーの人生~まとめ~

 

ティモシー・トレッドウェルは、

グリズリーに救われ、グリズリーと生き、

グリズリーに殺されました。

 

良くも悪くもグリズリーマンですね。

 

批判はありますが、

彼が撮影した美しい映像は見る価値があります。

 

 

でも深入りしすぎました。

 

自然や動物の美しさに目を奪われ、死地に飛び込んでしまったのです。

 

真偽はともかく、最期の音声は動画サイトなどで聴くことができます。

 

彼の声は、あなたの心にどんなふうに聴こえるでしょうか?

 

 

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コメント

  1. bear より:

    この件の25ページにも及ぶ英文報告書を読みました。遺体発見時に近くにいてレンジャーに射殺された2頭のクマのうち、1頭(推定3歳の若いクマ)は後から無関係の可能性が高かったと書かれています。実際に胃の中から人間の身体が出てきた年を取ったほうのクマによる単独行動であったのではないかとされています。
    また、トレッドウェルの遺体の残りは頭と両腕でした。細かな検死レポートもありました。実際に事件が起こったのは午後2時前とされています。
    ネットにでまわっている音声は100%フェイクです。素人でも聞けばスタジオ録画と効果音であることがすぐにわかりますし、そもそも展開やディテールがレポートと異なります。実際には熊は非常に静かで、音声にあるような息づかいなどは聞こえなかったとされていますし、助けを呼ぶトレッドウェルに対して彼女は最初に死んだふりをするように言います。熊は少しの間いなくなりましたがまた動いたせいか再び戻り彼を攻撃し、引きずっていきます。このとき彼は何かでクマを叩くように彼女に言いますが、彼女は戦うように伝え、ずっと叫んでいたようです。
    録音はここでメモリーが切れますが、彼女の叫び声が再びクマをおびき寄せ、その後彼女も殺されてしまったと考えられています。

    1. keisuke より:

      bearさんコメントありがとうございます。
      英文報告書の情報もありがとうございます。

      やっぱ音声はフェイクですよね。
      僕もそう思うし、一般的にもそう思うでしょうね。

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