ステラーカイギュウ生存の可能性はどれ位?過去の目撃情報も

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この記事はハンカチを用意してお読みください。

 

なぜって?

 

今回の主役ステラーカイギュウについての記事は、

どうしても『動物残酷物語』になってしまうからです。

 

 

「ステラーカイギュウ?聞いたことがない」という人もいるでしょうね。

 

18世紀に滅んでしまったのだから当然です。

 

 

その絶滅過程があまりに悲しい!

 

涙なくして語れない!

 

この冒頭部分で、僕などすでに半ベソ状態というくらい。

 

 

本当に、本~~っ当に美しい動物だったんですよ!

 

 

ステラーカイギュウはいったいどんな悲運を辿ったのでしょうか?

 

最初に、

「ステラーカイギュウは本当に絶滅したのか?」

から検証してゆきましょう。

 

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ステラーカイギュウ生存の可能性と目撃例

 

カイギュウ(海牛)といえば、ジュゴンやマナティで知られた海棲哺乳類。

 

アザラシのような丸々した胴体と、人魚のような大きな尾びれが特徴で、

南洋のブサかわマスコット的動物として有名ですよね。

 

ステラーカイギュウもその仲間だったのですが、

こちらは北洋のベーリング海に生息していました。

 

 

大きさは7~9m

(ジュゴン、マナティの倍以上だ!)

 

胴回り6mもあったといいますから、

マシュマロ系などと逃げを打てないおデブちゃんだね。

 

 

ステラーカイギュウは1768年に滅んだとされています。

 

 

多くの絶滅種がそうであるように、

「ステラーカイギュウを見た、まだ生き残っている」

という噂はないこともありません。

 

1768年以降の、

1780年代くらいまでには目撃談も割とあったようです。

 

 

絶滅といっても自然界ですから、

20年くらいは、少数の生き残りが生存していた誤差はあるでしょう。

 

その後、目撃例はポツポツとありますが、どれも曖昧な話。

 

 

最新の目撃例は、1962年。

(それほど新しくもない)

 

それも、

ソビエト連邦時代に科学者がベーリング海で、

6頭の巨大海棲動物を見たと報告しただけで、ステラーカイギュウなのか、

クジラやシャチの見間違いなのかはっきりしない。

 

どれもこれも頼りないんですよね~。

 

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生存は期待薄か?

 

ステラーカイギュウは巨大で、

海藻を食べるので、外洋よりは浅瀬で浮かんでいることが多い動物。

 

つまり、見つけやすい。

 

僕も、もっと近年の目撃はないのかと調べてみましたが見つけられませんでした。

 

 

そう考えると、

ステラーカイギュウ生存の可能性は極めて低いでしょう。

 

ゼロと考えていいと思います。

 

 

数少ない化石から、その巨体を空想するしかありません。

 

現代の水族館にいたら、絶対ゾウのような人気者になっていたはずなのに。

 

 

というのも、ステラーカイギュウは妙に人間臭い、優しい動物だったからです。

 

次項で、その興味深い生態を解説しましょう。

 

 

どんな生物だったのか?

 

前項で少し触れましたが、ステラーカイギュウは海藻を食べていました。

 

短い前腕は鉤爪のように曲がっていて、その腕で岩に付着した海藻を、

チョコチョコとこそげて食べていたようです。

 

デカい図体で、なんか可愛い。

 

 

ジュゴンやマナティより首の可動域が広く、動かずに広範囲の餌を大量に漁れるスタイル。

 

というのも、

ステラーカイギュウの暮らすベーリング海は、冬になれば流氷に覆われる海。

 

夏は食いまくって脂肪を蓄え、冬は絶食するという極端な食生活を送っていたので、

夏はデブ冬はガリガリという出入りの激しい体だったそうです。

 

 

巨体で動きは遅く、性格はとっても温和

 

人を怖がらないので、水族館にいたら寄ってきて、

今ならインスタ映えの格好の被写体になってたでしょう。

 

 

さらにステラーカイギュウは愛の善獣でもありました。

 

傷ついた仲間や捕らえられた仲間を、助けようとする行動が見られたのです。

 

人間に捕らえられて、

解体されたメスの遺骸の近くで、つがいだったと思われるオスが数日も動かずに、

その死を悲しんでいるようだったという記録もあります。

 

 

仲間の死を悼むような行為は、人間以外ではゾウに見られるくらい。

 

ね、愛おしい動物でしょ?

 

しかし、その精神性の高さが命取りになります。

 

 

ステラーカイギュウの絶滅は、

この動物の愛情深きゆえの悲劇だったのです。

 

 

なんで絶滅したの?

 

ベーリング海に名を残す探検家、

ベーリングを隊長とするアラスカ探検隊の船が、アリューシャン列島に差し掛かって座礁し、

ステラーカイギュウを発見しました。

 

同船していた医師ステラーが詳しく書き残しており、

その名をとってステラーカイギュウ。

 

生態などは殆どステラーの記録にあるものです。

 

 

カイギュウ類は南洋系と北洋系がいたのですが、

北洋系は、ステラーカイギュウ以外は全部とっくに絶滅していたので、

生物学的にも大発見といっていいでしょう。

 

この発見が1741年。

 

 

あれ?と思いませんか。

 

絶滅が1768年なら、その間たったの27年です。

 

あまりにも短期間の絶滅には、涙、涙の理由があったのです。

 

 

凄惨なハンティング

 

ステラー医師に悪意があったとは思えませんが、

座礁して物不足だった探検隊にとって、

ステラーカイギュウは貴重な食料になりました。

 

その肉がえらく美味かったのだとか。

 

さらに、皮は靴やベルトに加工でき、脂肪からは油もよく摂れる。

 

 

探検隊が船を修理し、なんとかロシアの港まで辿りつけたのは、

ステラーカイギュウのおかげといえます。

 

しかし、この報告によって、

有益なステラーカイギュウが狙われることにもなりました。

 

 

「肉も脂肪も皮も金になる、デカい獲物がいるらしい」

 

ハンターたちがベーリング海に押し寄せたのは言うまでもありません。

 

好奇心が強く、人間に警戒心のない動物にとって最悪の出会いです。

 

 

大きいだけで、

これといった武器もないステラーカイギュウは、

自ら人に近づいて攻撃を受け、ろくに抵抗もせず、身を丸めるだけで、

ヤリや猟銃で容易に狩られていきました。

 

人間と仲良くなりたかっただけかもしれないのに……。

 

 

そして、深い愛情までも裏目に出ます。

 

攻撃されている仲間を助けようと、狩りの現場にわざわざ来てしまうのです。

 

この習性を利用して、一頭のステラーカイギュウを傷つけて、心配した他のものが集まってから、

まとめて大虐殺する方法も取られました。

 

 

もう、どっちがケダモノだかわかりません。

 

現代なら、動物愛護団体が泡吹いてヒステリーを起こすレベル。

 

まあ、普通なら心の痛む狩りなんですが、当時はそんな感覚もなかったんでしょうね。

 

 

ステラーカイギュウほどの大きな動物は繁殖力も低く、

個体数の減少を回復させることもできませんでした。

 

こうして貴重な北海のカイギュウは、

発見から30年足らずで絶滅し、地球から消えてしまったのです。

 

 

なんだかイジメみたいで、悲惨な話だと思いませんか?

 

武器も持たず、優しい性格のステラーカイギュウは、

おそらくステラーが発見しなくても、いつかは同じ運命で人間に滅ぼされたのかもしれません。

 

でも、もっと動物保護の意識があった近年なら、

違う運命もあったのかな~と思わずにはいられないのです。

 

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生存の可能性と悲しい物語~まとめ~

 

ステラーカイギュウの物語は、とても悲しいものでした。

 

仲間思いで、平和主義な動物の絶滅は、あまりに不幸で胸が詰まり、

ある意味では愚かともいえるでしょう。

 

彼らは地球で生きるには、優しすぎたのかもしれませんね。

 

 

今もアリューシャン列島では、

時々ステラーカイギュウの骨が発掘されます。

 

大きく立派な骨です。

 

 

日本にも、ステラーカイギュウの骨格標本が見られる施設がいくつかあるので、

その姿を思い描き、その運命を悼んでみてはいかがでしょうか。

 

僕ら人間は、ステラーカイギュウよりずっと野蛮みたいですから。

 

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