ニッポニアニッポン。
聞いたことがありますか?
ヒントは鳥のことです。
日本を代表するような名前ですよね。
実は、トキのことをニッポニアニッポンと言います。
そして勘違いされやすいですが、
日本の国鳥はキジです。
でも、全力で日本の名前を掲げている、
ニッポニアニッポンのトキ。
トキという鳥は本当に愛されていたのでしょうね。
そんなトキは今どこにいるのでしょうか?
トキは絶滅したの?現在は?
とても悲しいことに日本のトキは全滅しました。
正確には、野生絶滅ですが、
私たちが日常で見ることのできた、昔から日本に住んでいるトキは、
少なくとも今現在はいないでしょう。
元々トキは、
北海道から沖縄まで、日本全国に生息していて、
どこでも見れる鳥だったそうです。
明治時代ごろまで、
その美しい羽とお肉の需要のために、
日本のトキは狩られていってしまいました。
その後も、生息地の環境悪化や、
田畑の農薬の作用などでも、次々と数を減らし、
ついには、大正時代末期には絶滅したと言われていたそうです。
しかし、昭和初期に100羽程度のトキを発見されました。
ですが、その後も数を減らしていき、保護活動の甲斐なく、
最後のトキ「キン」が2003に亡くなったことにより、
日本産トキは絶滅したといわれています。
トキは日本だけに生息してる鳥ではなく、中国にもいますので、
保護活動の間に、日本産トキと中国産トキの交配を試みていましたが、
とても残念なことに、全て上手くいっていないよう。
ちなみに、名義上日本産、中国産と表示しましたが、
遺伝子的に、今現在の発表で、
元々日本にいたトキは、絶滅したと見て間違いないようです。
その後、中国から送られてきたペアのトキや、
そのあとにレンタルされたトキを交配を重ねて
順調に今はトキの数が増えていっています。
でも、そんなに狩られるほどに、トキは美味しかったのでしょか?
不謹慎かもしれませんが気になりませんか?
トキはおいしい?
トキは昔から食用とされてきたようですが、
味は美味しいですが、生臭いようです。
ですので、
どちらかというと冷え性の薬としたり、
産後の滋養のために食べていました。
トキ汁として、豆腐やネギごぼう、里芋などと一緒に煮込んで食べるみたいですが、
赤い油が汁にういて生臭くて・・・
明るいところでは、あまり食べたいものではなく、
「闇夜汁」と呼ばれるほど。
材料としては、普通の鍋の材料で、美味しそうと思ってしまいましたが、
残念な感じなのですね。
今は絶対食べられないトキの料理ですけども。
でも、そんなトキですが、
日本のトキとは、そもそもどういうものなのでしょうか?
絶滅したのではないのでしょうか?
日本のトキ
日本のトキというと、
たぶんこれは、各々の思想や考えかたや、色々なところで違ってきますよね。
でもね、自然下では絶滅したから、日本のトキは絶滅しました!
は悲しすぎるように思います。
そして今でも、日本のトキの復活プロジェクトは進んでいて、
中国から頂いたり、貸していただいたトキの交配は、
先述した通り順調に進んでるようです。
少しずつですが数も増えている状態で、
今度は、日本の自然にトキを開放して行こうとしてます。
2007年9月に、佐渡市に10羽のトキが放鳥されていて、
その後も毎年トキの放鳥は行われています。
嬉しいことに、2012年に放鳥したトキのつがいから、ひなが誕生して、
その後も、毎年新しいトキが生まれて、増えていっている状態のようで、
これは、とてもうれしいことですよね。
ではどこで、自然のもとで、見れるところがあるのでしょう?
今トキはどこで見れるの?
現在、国内で放鳥したトキのほとんどは、
佐渡島内に生息しています。
佐渡と本州を往復する個体もいるようですけど、数は多くないようです。
佐渡島以外でも、複数の施設でトキの飼育が行われていますが、
私たち一般の人間が、野生のトキを簡単に見れる状態ではありません。
守るためですので仕方がないですよね。
自然下ではありませんが、
佐渡のトキの森公園内の「トキふれあいプラザ」なら、
間近で見れますので、ここをお勧めします。
また佐渡などで、
とても運が良ければ、自然のトキが見れるかもしれませんが、
ひっそりと静かに見守ってくださいね。
間違っても捕まえようとしたり、追いかけないようにお願いします。
でも、やはりこの中国からの繁殖したトキで、
日本のトキではないという方もいるでしょう。
では、日本の野生の最後のトキは、
どんな生涯だったのでしょう。
最後の日本のトキ「キン」
キンが発見されたのは1968年。
群れから逸れたところを、
当時の佐渡群、真野町に迷い込んで来たところから始まります。
宇治金太郎という方が、
地元の野鳥の会の会員だったため、
観察スタッフとして依頼されて、出会うことになりました。
毎日迷いこんだトキのために、
少しずつ距離を近づけながら餌を運び、
その様子にトキも心を許し、次第にとてもなついていきました。
宇治さんの前に飛んできて、手から直接餌を食べたりするほど心を開き、
そんなトキのことを宇治さんも、
「トキ子」と呼び、わが子の様に可愛がっていた様子。
しかし、自然下のトキはもう数が少なくなり過ぎていました。
環境省が捕獲のためにやってきましたが、
うまくトキ子を捕まえることができません。
仕方なく、宇治さんに捕獲を依頼しますが、
命を守るためには、捕獲して保護をしたほうがいいと頭ではわかっているものの、
自分を信頼しているトキ子を捕獲することに、
激しい葛藤があったようです。
しかし、宇治さんは、トキ子を捕獲しました。
いつものように餌を手で貰い、
横に寄り添った時に優しく、抱きかかえるように、捕獲しました。
トキ子も一切抵抗はなかったそうです。
その後、
宇治さんは亡くなるまで、このことを悔やみ、
トキ子のの長寿と、子孫繁栄を願うようになります。
トキ子はその後、キンとなずけられて、
保護センターにて、中国から来たひなが無事育つまでの、
約36歳まで長く生きます。
トキの寿命で、これはとても長寿ということになりますので、
宇治さんの願いは、少しは叶い良かったです。
鳥を飼っている方ならば分かるかも知れませんが、
鳥は本当に頭がいいんです。
一度信頼をよせる相手を決めると、
何をされるかわからなくても、抵抗しない動物の様に思います。
ですので、このトキ子(キン)も、
宇治さんには何されてもいいほどに信頼して、
そんな宇治さんも、トキ子に深い愛情を持っていたんだなと思うと、
涙が出ました。
日本の、昔のトキがいっぱいいた頃から、今に至るまでに、
この様な、トキと人間の話はいっぱいあったのでしょうね。
ニッポニアニッポン!トキの昔と今と~まとめ~
ニッポニアニッポンの学名を持つトキですが、
日本のトキは一度絶滅をしたかもしれません。
考え方は違いますので、それも答えで間違いではないと思います。
しかし、また人間の手によって、
復活を遂げようとしている所であるように思えますよね。
その復活のために、
たくさんの努力と涙が、
またこの日本で、トキが安心して暮らせる土地になればいいと、
本当に思います。
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