バージェス動物群の特徴や種類!エディアカラ生物群との違い

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バージェス動物群はとても個性的。

 

現在から5億年以上も昔……

恐竜の時代より3億年も前の、カンブリア紀に栄えた生き物のグループです。

 

 

「昔の下等生物か」と侮るなかれ。

 

とんでもなくクラシックな生物なはずなのに、

一周回って僕には未来的にも思えます。

 

 

そんなふうに見える理由は、

なんといっても独創的なその姿。

 

それぞれが驚くようなデザインを凝らしていて「ハロウィーンの渋谷かよ!」って感じ。

 

 

バージェス動物群の面々はとにかく面白い!

 

しかし、見てくれだけじゃなく、

今に繋がる重要な進化のイノベーション期でもあったのです。

 

 

トンデモ生物がてんこ盛りの、

楽しい楽しいバージェス動物群を、今回は分かりやすく解説していきましょう。

 

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バージェス動物群とは?

 

1909年のことです。

 

カナダ西部の、

ブリティッシュコロンビア州・バージェス山で、

古生物学者が不思議な堆積岩を見つけました。

 

 

『バージェス頁岩(けつがん)』

と名付けられるその岩は、

海底にあった粘土が短時間に固まったもので、

運よく軟体動物なども綺麗に保存されている化石だったのです。

 

 

その後、本格的に発掘調査が行われ、

多くの生物たちの姿が浮き彫りにされると学者は驚きます。

 

「なんやこれ?」

 

とにかく、

それらは奇想天外・奇妙奇天烈な古生物でした。

 

 

バージェス頁岩は約5億3000年前のもの。

 

5億3000年前が、

どんな時代だったか想像出来ますか?

 

 

大きく、複雑な多細胞生物が出現し、生物進化を促したエディアカラ紀を経て、

その後、一気に生物が誕生(多様化)したという意味での、

カンブリア爆発が起こりました。

 

それにより、カンブリア紀は幕を開けます。

 

※カンブリア爆発って、

火山の噴火とか、爆弾が爆発したみたいな意味ではないんで、

間違えないように注意しましょう。

 

 

そして、

今回のお話の舞台となる5億3000年前というのは、さらにその後の時代。

 

カンブリア紀の中期になりますね。

 

 

当時は、海にしか生物はいません。

 

 

海の生き物は、今もデザインが自由奔放ですが、

バージェス頁岩に閉じ込められていたものはそれ以上でした。

 

化石から生きていた姿を復元した学者達ですら、

「いや~こんな生き物ないわ~」

と笑うレベル。

 

 

冗談ではなく、発表した時は、本当に学術界から失笑を買ったそうですよ。

 

それほどにバージェス動物群は滑稽だったのです。

 

 

やがて、同様の化石がオーストラリア、

中国、グリーンランドでも見つかって、

この変な生き物達が広く生息していたことも分かりました。

 

 

「神様の実験の時代」

というキャッチフレーズも生まれます。

 

バージェス動物群があまりに変なので、

生き物を作る神様が、実験的にこしらえた失敗作というわけです。

 

 

そろそろ、

「バージェス動物ってどれほどおかしかったんだ?」

と思い始めてきたでしょうか。

 

 

次はその種類と特徴をみてみましょう。

 

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バージェス動物群の種類と特徴

 

バージェス動物群はよく知られています。

 

 

人間も含めて、今生きている全ての生物たちの、

の殆どを生み出したということでも有名。

 

門というのは分類学のことで、

「界、門、綱、目、科、属、種」のことですよ。

 

つまり、あらゆる生物達のご先祖様達が、

カンブリア爆発によって誕生したということ。

 

 

そして彼らは、バージェス動物群と呼ばれている。

 

「バージェスモンスター」なんて言われ方もしてますよね。

 

こっちの呼び方の方が、

分かりやすいしカッコイイ!

 

 

モンスター呼ばわりされてるけど、

彼らが生まれなければ、僕達人間も含めて、ほぼ全ての生物達が生まれる事もなかった、

神的存在なのです。

 

1mもあるエビの化物みたいな、

アノマロカリスなどは、その代表でしょう。

 

今いる現生生物の中に、アノマロカリスの子孫というか、

それに繋がる生物はいませんが。

 

 

他にもいろいろな生物がいました。

 

いくつか紹介していきますね。

 

 

●三葉虫

 

これも有名ですね。

 

ゴキブリとカブトガニをミックスしたような節足動物。

 

 

種類が多く、大きさも1cm以下から60cm程と幅がある。

 

触覚が長かったり、棘のある武装をしたものなど、1万種以上もいたらしい。

 

 

ハルキゲニア

 

「子供の落書きか」と突っ込みたくなる、多足多棘のミミズのような生物。

 

現代のカギムシに近いと言われ、大きくても3cm程度。

 

カイメン類と屍肉を食べていたと思われる。

 

 

オパビニア

 

5つの目と、掃除機のホースみたいな口を持つ、もっとも爆笑されたバージェス動物。

 

アノマロカリスの近種で、初期型の節足動物。

 

海底近くを泳ぎ、長い口吻で砂を漁って捕食していた。

 

 

大きさ10cm弱。

 

仲間に、ケリグマケラとパンブデルリオンというのもいます。

 

 

オットイア

 

U字になった体で砂に潜り、口と肛門を砂上に出していた。

 

胴体がイモムシで、頭部がイソギンチャクというような、10~15cmほどの生物。

 

獰猛な捕食者で、共食いもしたようだが、アノマロカリスなどに捕食されることも。

 

 

オドントグリフス

 

「歯の生えた謎」という学名が、もう謎でしかない。

 

「潰れて楕円形になったナメクジ」とでも表現しておきましょう。

 

歯舌を持つ軟体動物で、大きさは12cmくらい。

 

 

マルレラ

 

エヴァンゲリオンの使徒みたいな、説明の難しい節足動物。

 

頭部から二本の長い棘が伸び、後方にツバメ型に広がる甲殻は、

見る角度によって色が変わる、CDっぽい構造色だったのだとか。

 

 

ルンバみたいに、ブラシ状の触覚で餌を集めて食べる。

 

大きさは2cmで、バージェス頁岩で一番多く見つかる生物。

 

 

ピカイア(我々のご先祖)

 

現在のナメクジウオのようだった。

 

大きさ4cmで、脊索(体を支える背骨状のもの)がある。

 

脊椎動物の始まりになった。

 

 

他にも、カブトエビみたいなネレオカリス、

足のある、テント型のカイメン生物チョイア、

見た目がチューリップみたいで、海底に張り付いていたシファッソークタム、

「這いまわる胃」

という意味のハーペトガスターなどなど・・・

 

ということで、代表的な種をいくつかご紹介しました。

 

 

ですが、これらはあくまで一部に過ぎないんですよね。

 

僕は、種類を覚えることよりも

「もっと根本的に理解した方が良いんではないか?」

と思いますよ。

 

特に学生の方なんかは、試験とかテストに出るでしょ?

 

要点をまとめた実践向け(試験やテスト)の動画も貼っておきますね。

 

 

 

とても、ここでは書き切れないほど、ヘンテコな生物ばかりでしたね。

 

名前まで悪魔的で、中二病の香りがプンプンするし。

 

神様の失敗作といわれるのも納得です。

 

 

でも、ちょっと待ってください。

 

僕らから見れば、確かに異形のB級生物に見えるバージェス動物群。

 

それは、その後の生物への道筋を決めた、

進化大改革だったかも知れないんです。

 

 

移動、そして陸に上がる準備もできた

 

まず、簡単におさらいしておきましょう。

 

 

バージェス動物群を含む、

先カンブリア(カンブリア紀より前の時代)

カンブリア中期の進化はとてもダイナミック。

 

大規模な寒冷期、

スノーボールアース(全球凍結)が終わり、

エディアカラ紀になって生物は大型化した。

 

それによって引き起こされた急激な多様化、

カンブリア爆発

5億3000年前~5億4200年前)により、生み出されたバージェス動物群たち。

 

 

ここまで大丈夫ですかね?

 

スノーボールアースの解説は今回していませんでしたね。

 

「良く知らないよ~」という方は、下に動画を貼っておくんでご覧下さい。

 

 

カンブリア紀と、バージェス動物群の話も出てきます。

 

カンブリア紀と、先カンブリア紀との、境目に起きた出来事なんで関係性が強いんですよ。

 

 

 

それでは、また話を進めていきますね。

 

バージェス動物群は、

「進化の大改革を起こしたのかも知れない」

という所まで解説しましたよね。

 

その変化(大改革)は、

エディアカラ生物

約5億5000年前~6億年前)

と、バージェス動物

約5億500年前~5億3000年前)を比べるとよく分かります。

 

 

エディアカラ生物は、

型化し視力を持ったことで、

捕食行動が格段に飛躍しました。

 

そこから、弱肉強食がさらにシビアになり起こったカンブリア爆発。

 

そうして生み出されたバージェス動物は、さらに捕食が先鋭化されます。

 

 

積極的に「食いに行く」ようになったのです。

 

移動能力が飛躍的にアップした。

 

つまり、“動”物らしくなったんですね。

 

 

こう言えばもっと分かりやすいかな?

 

エディアカラまでは生物群です。

 

だけど、進化して動物らしくなったバージェスは動物群です。

 

 

分かりました?

 

では次に行きますよ。

 

移動で生息範囲が広がれば、環境ごとに亜種も現れ、多様性に拍車がかかります。

 

 

さらに、防御の強化なのか?

 

外殻を持った節足動物が増え、

脊索を持つピカイアも登場し、生物自体が固くなった。

 

 

軟体のエディアカラ生物との、決定的な違いはこれです。

 

 

固くなれば陸にも上がれる!

 

この「固い」が、陸ではものすごく大事なことなんです。

 

転生してスライムになったって、

リアルでは、体を維持して重力に抵抗するだけで精一杯ですもの。

 

 

バージェス動物群は、やがて生物が陸上に進出し、人間のように知能を持つに至る、

スタート地点だったのです。

 

失敗作なんて、とんでもありません。

 

おかしな生き物の姿に目が行きがちですが、実は超重要な変革の結果だったんですよ。

 

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大改革!バージェス動物群の種類と特徴~まとめ~

 

奇妙なようで、本当は凄いバージェス動物群。

 

移動能力と硬質化の大革命を起こした集団でした。

 

 

不完全ではありましたが、進化の道筋をたくさん示していたのです。

 

その一部は昆虫となり、陸上を駆ける動物にもなりました。

 

 

大きな変化をもたらす先駆者というのは、

自らも「変」であるのかもしれません。

 

 

僕は今、バージェス動物群の魅力はなかなか書ききれるものではなかったと痛感しています。

 

興味を持たれたら、ぜひご自分でも調べてみて下さいね。

 

 

学生さんで、この記事を読んで貰ったのなら、

いつかテストに出ることもあるでしょう。

 

その時は頑張って下さいね。

 

応援してます!

 

 

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