ヒヨケムシの飼育法を考えてみた!手に入り易いのは3種類 

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「キャメルスパイダー」

 

「風のサソリ」

 

「カラハリのフェラーリ」

 

 

これらの名前から、どんな生き物を想像しますか?

 

 

回答は日本名でヒヨケムシ。

 

「物陰に潜み日光を避ける」からですが、

なんとも陰キャっぽい名前をつけられたものです。

 

 

このヒヨケムシはウデムシ、サソリモドキと共に世界三大奇虫の一角であり、

熱帯地方の砂漠や荒野では、

普通に見かける節足動物です。

 

種類は1,000を超えるそうですから、繁栄ぶりが窺えますね。

 

 

奇怪な姿はやはりマニアには人気があって、飼育することもできます。

 

ヒヨケムシの生態を紹介しながら、飼うにはどうすればいいか考えていきましょう。

 

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飼育法は確立されていない?生態は?

 

ヒヨケムシは上に挙げたように、

別名が多い生き物なのですが、その名前が生態をよく表しています。

 

ヒヨケムシは、普段は巣穴や物陰にじっと潜んでいる引きこもりだから。

 

 

まあ、生息地の直射日光が厳しいことを考えれば、仕方のないところでしょう。

 

酷暑は日陰から動かず、アイスキャンデーでもしゃぶっていたい我々と同じです。

 

 

ヒヨケムシは日本にはいませんが、

輸入された木材に隠れていたものが日本で確認されたこともあります。

 

ここからも隠れる生態がわかります。

 

 

ヒヨケムシには「太陽から逃げるもの」

という別名もありますよ。

 

ヒヨケムシの「動」の生態に由来するのが、

「風のサソリ」と「カラハリのフェラーリ」

 

 

特に「カラハリのフェラーリ」は、目からウロコのネーミングです。

 

ヒヨケムシは、確かにF1マシンに見えなくもない!

 

 

もちろん、風のように速く動きます。

 

最高速度は、

約4マイル(16km/h)で自転車並み。

 

 

そんなスピードで足元をササーっと駆け抜けられたら、たまげますよね~。

 

 

とはいえ、ヒヨケムシについては生態の研究が進んでおらず、

従って飼育法も「これだ!」というのはないんです。

 

 

ヒヨケムシで他にわかっていることは

●体長は1cm以下から15cm超えまで多様。
飼育されるものは5cm以上が多い。

●肉食で昆虫やクモを食べる。
大きな種類はトカゲやネズミも襲い、共食いもする。

●地面に穴を掘って巣にする。
入口に石の蓋をすることもある。

●隠れていることが多いが、日光浴もする。

●大きな牙(鋏角)を持つ頭部。威嚇のときは鎌首をもたげ、人間も噛むことがある。

●駆け抜けるようなわずか一年の寿命。

……飼育に必要なのはこんなところでしょう。

 

これらから飼育を考えると次のようになります。

 

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飼育法の基本

 

●共食いするので、単独飼育が絶対です。

●容器はヒヨケムシが逃げられないもの。
(フェラーリに逃げられたらたまったもんじゃない!)

●高さのあるプラスチック容器で、蓋はヒヨケムシが開けられないものがいい。

●生息地が砂漠なので、温度は25℃以上、湿度は50~60%以下にする。

●乾燥した砂、腐葉土などを敷く。
(ヒヨケムシの体高の4倍以上がいいようです。)

●隠れる場所を作りますが、日光浴できるスペースもきちんと確保しましょう。

●餌はコオロギやローチ。
(若いヒヨケムシは大食なので頻繁に、成虫になると食欲は落ちる。)

(ピンセットなどでヒヨケムシの前に持って行くと、パクリと食べてくれるようです。)

●飲ませる水を含ませたスポンジなどを置いておく。
(霧吹きなどは使わず、あくまで容器内の乾燥状態を維持しましょう。)

完璧とまではいえないものの、これでヒヨケムシはじゅうぶん飼育できるはず。

 

あとは気に入った種類のヒヨケムシを手に入れるだけです。

 

 

種類と毒性

 

ヒヨケムシは種類が多く、

その見た目も大きいのや小さいの、細めに太め、色や柄が多彩です。

 

「目移りしちゃう」というところですが、

日本でも買えそうなのは下の3種くらいでしょう。

 

 

イエロージャイアントヒヨケムシ

 

比較的手に入れやすいヒヨケムシ。

 

大きさは10cmから12cm

 

 

イエローフェザーヒヨケムシ

 

毛深いモフモフとした種類です。

 

5cm程度ですね。

 

カイコガの羽を取ったら、似てるかもしれないと思ってしまいました。

 

 

ブラックキラーヒヨケムシ

 

ダークな黒いボディーがカッコいい。

 

形は一番F1マシンに近いかも。

 

5、6cmくらいでしょう。

 

 

ヒヨケムシは恐ろし気な外観ですが、

毒を持っている種はいないとされています。

 

 

それでも、大きな牙で噛まれたら痛いのは必至。

 

牙のばい菌が傷口から入ることもあり、炎症などを起こすことも。

 

ヒヨケムシと触れ合うときは慎重にしたほうがよさそうです。

 

 

説明がざっくりとしていますかね……。

 

お詫びのしようもありませんが、

本当にヒヨケムシは情報が少ない!

 

飼育している人でも、よくわからないというのが正直なところなんでしょう。

 

 

逆に考えれば、飼い方の基本さえ押さえておけば、

初心者にも飼えるってことですね。

 

……でも購入するには?

 

 

入手ルートと価格

 

たらたらとヒヨケムシの飼育について書いてきましたが、

実は一番の難関がこれです。

 

可愛げのないヒヨケムシを飼う人は、

相当なマニアでマイノリティー。

 

 

需要がないのだから、

供給も充実しないのは市場原理ってわけで、

ヒヨケムシを扱っているショップ、通販サイトがとにかく少ない。

 

気に入ったヒヨケムシを手に入れたくても、

どこで買うか探すのは、かなり苦労するでしょう。

 

 

値段は一匹1万円くらいと思います。

 

1年ほどで死んでしまうクモの化物みたいな虫に、

諭吉を持っていかれるのが、妥協できる値段なのか僕には分かりません。

 

 

ヒヨケムシの飼育はどうやら試行錯誤しながらになりそうです。

 

しかし、生態もよくわからない生き物ですから、

意外な発見もあるのではないでしょうか。

 

その面白さを感じたいのなら、基本的な飼育法を守って、

この不思議なヒヨケムシとつき合ってほしいですね。

 

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ヒヨケムシの飼育法と入手~まとめ~

 

ヒヨケムシは謎だらけですが、怖いムシでもなければ、

まったく飼育できないムシでもないことはお分かり頂けたでしょうか?

 

僕も最初は、

「このエグいヒヨケムシに魅力なんかあるのか」

と疑問でしたけれど、調べていくうちに興味が増してきました。

 

ヒヨケムシは知れば知るほど、

味わいのあるスルメ系の生き物なのかもしれません。

 

 

寿命の短いのが惜しいですね。

 

でも上手に飼うと、2年ほども生きるという話もあるので、

飼い方次第というところでしょう。

 

 

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