秋田八幡平クマ牧場事件の経緯!劣悪経営者への罰が軽すぎる

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あなたは、クマ牧場に行ったことがあるでしょうか?

 

日本にいくつかある、クマを見せる動物園のことです。

 

 

牧場といっても、

馬や牛を放牧しているのと違い、

高いコンクリート壁に囲まれた飼育場で、

クマが餌を食べたり、遊具で遊んだりするのが見られる。

 

僕も、

有名な登別クマ牧場に行ったことあります。

 

猛獣のクマが妙に愛想良くて、

結構可愛いんですよ。

 

 

そんなクマ牧場のひとつ、

秋田県の八幡平クマ牧場で、2012年死亡事故が起こりました。

 

ヒグマが飼育員を襲い、人食いをしたのです。

 

 

客の前では愛想振ってるけど、

やっぱ凶暴なケダモノだよな。

 

そう思っちゃいますよね。

 

 

ところがこの事件、クマに同情する声が多数。

 

劣悪な環境、杜撰な経営者など、事故後ブラックな事実が出るわ出るわ。

 

人とクマ、動物飼育の在り方に、大きな波紋を広げた出来事なのです。

 

 

事件の詳細と、反省点、後日談をまとめました。

 

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秋田八幡平クマ牧場事件とは?

 

秋田県と岩手県にまたがる八幡平。

 

2012年4月20日。

この八幡平のクマ牧場で、事件は起こります。

 

 

雪深い地域であり、この時期になっても、

まだ雪が残っていました。

 

この雪が事件の原因となり、血に染まることになるのです。

 

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ヒグマが脱走!従業員を襲う!

 

この時期、クマ牧場はまだ冬季閉鎖中。

 

 

その日の朝の8時頃、

近日の開園に向け、飼育されていたヒグマを、

冬眠房から運動場に出す作業が行われていました。

 

運動場は、掘りごたつのようになった半地下になっていて、壁は4.5mの高さ。

 

もちろん、クマが乗り越えられる高さじゃない。

 

作業員は69歳の男性、

75歳と69歳の女性の3人。

 

 

ところが、運動場の隅には、除雪した雪の山が積まれていたのです。

 

そう、壁の上まで続く階段のように。

 

 

9時頃、6頭のヒグマが雪山を登って、

そのまま脱走。

 

75歳女性は「クマが逃げた!」と声をあげ、

男性従業員が振り返った時……

 

その女性は、すでにクマに襲われていた!

 

 

襲撃を目の当たりにして、

真っ青になる男性従業員。

 

 

さらに、もう一人の69歳女性が奥に倒れており、呼びかけても返事がない。

 

男性は、最悪の事態が起こったことを悟ったのです。

 

 

脱走グマすべて射殺で終わった

 

男性は、牧場の経営者に連絡し、

同時に、近隣に住む猟友会員の青澤氏に助けを求めます。

 

 

10時には、

経営者から連絡を受けた警察、救急隊も到着。

 

その頃、牧場を見下ろせる位置で、園内を窺っていた青澤氏は、

身の毛もよだつ光景を見ていました。

 

2頭のクマが女性を引っ張り、奪い合っていたのです!

 

 

そんな光景を見たら、僕なら震えて身動きもできなかったでしょう。

 

しかし、青澤氏は冷静に、

「これは猟友会が招集される」と判断。

 

即座に自宅に戻って準備を整え、

実際に、招集されてからも素早く動きます。

 

 

対応が早かった。

 

これが被害を最小限に食い止めたと思います。

 

 

猟友会は準備万端で集まりました。

 

正午には射殺許可が発令。

 

 

もっとも、活躍したのは腕利きのハンター斎藤氏です。

 

戦後最大の獣害事件、

2016年の、十和利山熊襲撃事件の加害熊を射殺したのもこの人。

 

 

名人と謳われた斎藤氏は。確かにスゴ腕でした。

 

運動場の付近で、3頭を続けて射殺。

 

その後、

4頭目と、餌場の建物に籠った5頭目を、

猟友会メンバーが協力して絶命させます。

 

 

最後の6頭目は、5mの接近戦。

 

襲われそうになった斎藤氏は、

ショベルカーに乗り、そこからクマの頭を一撃。

 

勇敢な猟友会員たちの手で、

4時間に渡る脱走グマの始末が終わったのでした。

 

 

 

女性2人は死亡。

 

射殺されたクマの胃から、肉片や毛髪、

衣服の切れ端などが見つかったそうです。

 

<報道!事件直後の様子>

 

 

2人の犠牲者は気の毒でしたが、

大事に至らなかった理由は、早急の射殺処理でしょう。

 

遅れれば、周辺地域でさらに犠牲者が出たかもしれません。

 

 

しかし、反発の声も上がります。

 

「クマが可愛そうじゃないか!」

「射殺する必要があったのか?」

といった声ですね。

 

 

ふっふっふっ、なんたる愚門を・・・

と思うのですが、それについては次項で検証してみましょう。

 

 

射殺は正しい?放逐や麻酔銃の是非

 

6頭のヒグマを射殺したのは正しかったのでしょうか?

 

 

八幡平は、広大な自然が広がり、

逃げたクマは、その山中でも生きてゆけたでしょう。

 

殺さずに、麻酔銃などを使った捕獲法はなかったのでしょうか。

 

 

飼育されたクマは野生に返せない

 

動物の扱いは、それぞれ意見があるでしょうが、

僕個人は、射殺はやむを得なかったと思います。

 

 

まず、ヒグマは本来、秋田県にいないものです。

 

外来種ですよ。

 

それを、八幡平に放つのは間違っています。

 

 

クマというのは、人間の味を覚えると、人食いを繰り返す傾向があります。

 

少なくとも、人に飼われていたクマは、

人間が食料を持っていることを覚え、人に近づくのです。

 

「野生のクマに餌を与えるな」

というのはこれが理由。

 

 

クマは、人が餌をくれると思って近づき、

もらえないと逆上して人を襲う。

 

日光にはサルがいて、奈良には鹿がいるけど、

クマとなると、殺傷力は桁違いなのは分かるでしょう?

 

 

しかも八幡平は、観光地で人も多い。

 

そんな地域に、人食いを覚えたクマ、

人に餌をもらっていたクマを、解き放つわけにはいきませんよっ!

 

 

あなたは、クマに食べられたいんですか?

 

大量の人間の屍を見たいんですか?

 

射殺されるクマの光景を見たいんですか?

 

そういう話です。

そういう結末になるんです。

 

 

では麻酔銃は使えなかったのか?

 

 

麻酔銃への間違った認識

 

動物捕獲によく使用される麻酔銃にも、誤解があります。

 

麻酔には、効くまで時間がかかるのです。

 

撃たれた瞬間に、バタンと寝ちゃうわけじゃありません。

 

 

クマの大きさから考えると、

20~30分は動けるような気がします。

 

撃たれて怒ったクマが、眠ってしまうまで暴れたらどうなるか・・・

 

 

そもそも、

麻酔銃は薬品を使った特殊なものなので、

クマ撃ちの名人でも、資格がないと使えないのです。

 

どこかの名探偵が、時計から麻酔銃を撃って、

人をよく眠らせていますが、本当はあんな即効性もないんです。

 

それに、小学生設定の彼には、扱う資格もないでしょう。

(むしろ彼が犯罪者では?)

 

 

八幡平クマ牧場事件の場合、

園外に逃走する前に、クマをすぐに処理する必要があった。

 

要するに、何が言いたいのかと言うと、

麻酔銃ハンターを待つとか、罠を作って捕らえる余裕はなかったんですよ。

 

 

特に、麻酔銃の誤解は甚だしいと僕は思います。

 

動物愛護の精神は大切ですが、

ほとんどの人は麻酔銃を過信しすぎ。

 

リアルの現場では、それほど役に立たないと知ってください。

 

 

無知で感情的な苦情は、逆に被害を拡大させます。

 

そうした苦情で、射殺の判断が遅れた事例が、

いくつもあるのです。

 

 

こうして、解決した事件でしたが、まだまだ終わりません。

 

後日談のほうが、事件の本質って気もします。

 

 

クマの射殺を批判する程、動物保護の精神があるのなら、

こっちを批判し正すべきです。

 

八幡平クマ牧場事件はなぜ起こり、どんな結果になったのでしょうか?

 

 

経営者に問題あり!ブラック企業だった

 

事件後、原因となった、運動場の雪山を放置していた経営者と、

生き残った従業員1名は、業務上過失致死で有罪になります。

 

罰金50万円の略式起訴。

 

 

軽い印象ですか?

 

2人が罪を認め反省していること。

(本当かよ!?)

 

遺族が、それほど責任追及をしていないことなどが、考慮されたのです。

 

 

しかし、経営者のいい加減さ、

劣悪だった園の実情が明るみに出ます。

 

 

八幡平クマ牧場は、その年の秋に廃園の予定でした。

 

考えてみれば、

犠牲になった従業員も、みんな高齢者。

 

30頭ものクマを、

事件の項で登場した、3人で管理していたらしく、経営は苦しかったんでしょう。

 

この3人にも、半年前から給与が支払われていませんでした。

 

 

クマの食事も一日おき。

 

それも病院の残飯だったといいます。

 

どのクマもやせ細り、人食いに走ったことも同情します。

 

 

オスとメスが、同じ場所に置かれ、子グマが生まれることもあったようですが、

飢えた大人のクマの、餌食になりました。

 

そんな環境のクマですから、人も食料に見えたでしょう。

 

 

それと園では、殺処分されそうなクマを引き取ることもあった。

 

「殺されず、仲間がいっぱいの施設で生きてゆける」

 

動物愛護者から、歓迎もされていたのです。

 

 

ただし、それも少し飼育して、猟師に売っていたたらしい。

 

クマの肉や胆は、高く売れるのです。

 

しかも、こんなひどい運営を、

行政が許していたというんです・・・

 

 

不思議ですよね?

 

秋田県も同罪だと思いません?

 

 

行政も見逃した!事件のその後

 

秋田県では、園を5回も調査したそうですが記録なども作られず、

行政の「とりあえずやった」だけの、

アリバイ作りみたいなもの。

 

まあ、行政に限らず、

一般の企業からの監査や、偵察でもよくあることですけどね。

 

 

施設は、老朽化しても直されず、

とにかく劣悪な環境だったことが、今では公になっています。

 

<これは普通?事件が起きる5か月前の様子>

 

 

そして、その事件の影響で、

秋の廃園が6月に前倒しされました。

 

この時も、経営者は信じられない方針を考え、

こんな意見を出しました。

 

 

「クマに餌を与えず、共食いさせて処分しよう」

 

 

いやぁ~懲りてませんね~。

 

変わってませんね~。

 

さっすが~!

 

とても、クマ牧場を経営していた人間の意見とは思えません。

 

 

それとも、

動物園の人は、みんな動物を愛しているというのは、僕らの誤解なんでしょうか?

 

 

 

さすがにこれは批判され、

秋田県もダメージを怖れて、殺処分を延期。

 

罪悪感なのか保身なのか、

クマの保護と、引き取り先探しも始めだします。

 

今更感もあるし、結局のところは世論を怖れるてるだけだから、

後味は悪いんですが。

 

 

だけど、さすが行政が絡んでる。

 

いくつかの動物園が、ツキノワグマを引き取ってくれました。

 

残ったクマも、

北秋田市の阿仁熊牧場へ引っ越し。

 

現在、新設された「くまくま園」で、

元気になったクマたちを見ることができます。

 

 

クマ牧場に関しては、批判的な意見もあり、

この事件をきっかけに、牧場運営に疑問が投げかけられ、

各園で改善されています。

 

しかしクマ牧場が、

クマへの理解、クマの研究に大きく貢献しているのも事実でしょう。

 

 

クマ牧場は現在、北海道、秋田、岐阜、熊本に、計7つあります。

 

一度訪れて、クマの様子や、飼育員の奮闘を見て来てはいかがでしょう?

 

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死者2名で罰金50万!ブラックな行政と企業の実態~まとめ~

 

秋田八幡平クマ牧場事件は、死者が2名。

 

その後、園の内情が暴かれ、社会にも一石を投じたものでした。

 

きちんと管理されていれば、

死者もなく、クマも射殺されなかったでしょう。

 

これは獣害ではなく、人災というべきです。

 

 

事件は痛ましいものでしたが、これを教訓としないとなりませんね。

 

人と動物、動物園のあるべき姿など、

僕らは、これからも考えてゆく必要がありそうです。

 

 

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