保護犬を引き取りたいと思っていらっしゃる方も多いと思いますが。。
保護犬って、どこで会えるの?
保護犬を引き取る為には、資格や基準とかはあるの?
等々、色々と分からないことも多いでしょう。
ここで、私自身の体験も踏まえ、お話させて頂きますね。
保護犬を迎え入れたいけど悩んでる人へ
まず、保護犬を迎え入れたいと思っている方。。
命を引き受けるということは、簡単な事ではありません。
ペットショップやブリーダーから購入するのも一緒ですが、
「たかが犬、一匹」と、おっしゃる方もいらっしゃいますが、
普通の家庭ならば、体力や金銭面で、かなり負担がかかることを覚悟しなければなりません。
●朝晩の散歩。
(家庭の事情や犬種にもよりますが、一日一回で長時間歩く方)
(老犬や病気や怪我をしている場合は、短時間や抱っこなどをして、外の空気を吸わせてあげるなど)
●ワクチン接種、予防注射、その他、ダニ・ノミ・フィラリア(蚊による感染症)予防薬。
●病気や怪我の治療費
●食事代
●トリミングなど体のケア料金
●その他、ブラシ、トイレシート、おもちゃ、オヤツ
保護犬に限らず、様々な負担がかかるのは事実です。
でも、1度家族に迎えたからには、キチンとしたお世話は大切ですよね。
それと、保護犬ということで、赤ちゃんの時から家族になるワンちゃんとは、
異なる大変さがあることもあります。
●虐待を受けていた子。
●ネグレクト(飼育放棄)で、全くお世話されずに、ただ飼われていた子。
●パピーミル(ワンちゃんの生産工場)のような、劣悪な環境で生まれた子。
●多頭飼い崩壊の子。
(沢山のワンちゃんを飼育していたが、飼いきれなくなること)
などなど、保護された子の過去は、様々です。
そのような、心や体に深い傷を負い、
人間不信のワンちゃんに、
心を開いて安心して暮らしてもらうのは、容易ではないのです。
特に、先住犬(既に、一緒に暮らすワンちゃん)
がいる場合は、相性が悪いと大変です。
そこで、保護犬を迎えるためにはどうしたらいいのか?
保護犬を迎える上で、どこで、どうやって出会えるのか?
保健所や色々な施設もありますが、全国には沢山の保護団体があります。
ネットなどで探すと、ご自宅の近くにもあったりするはずです。
犬種で絞って保護活動をしている団体もありますので、
もし、気になる犬種などがいらっしゃるようでしたら、
その犬種の保護をしている所に、連絡してみるのもいいですね。
保護団体では、保護犬を迎えるにあたって、様々なアドバイスをくれます。
ただ、保護団体が救った命を預ける訳ですから、物の渡すような簡単なものではないのです。
何が、簡単ではないのでしょうか?
保護団体が提示する条件
保護団体ごとに、様々な条件があります。
●単身、男性、学生、未婚のカップル。
●固定電話無し、8時間以上の留守。
●60歳以上、飼育経験無し、
賃貸住み(ペット可でも)、子持ちは不可。
このような条件を、クリアした上で里親が義務付けられること。
当然、今お伝えした条件が、全て当てはまる訳ではなく、
保護団体によって、様々なのですが。
それに、こんな厳しい条件を提示してくる、保護団体だってあるんですよ。
●世帯主の源泉徴収票(or預金残高証明)
●勤務先の連絡先
(会社に団体から電話確認)
●顔写真、身分証明証のコピー、
不動産登記。
●予防接種と去勢避妊証明、
毎週の成長報告、寄付、治療費。
●アポなし自宅訪問、
アポあり複数人で自宅調査、エサ指定。
上記は一例ですが、そういった厳しい条件がある団体もあります。
私事ですが、いくつかの団体に連絡をとり、
我が家に迎える2匹目の子を探していたのですが、
時には、
「この子は、兄弟姉妹がいるワンちゃんなので、兄弟も引き取ってもらわないと、一匹では渡せません」
などと、ちょっと疑問に思うような条件を言われたこともあります。
それでも、長年、里親になりたかったので、諦めずに探し、やっと今の子に出会えました。
何度も述べましたが、【命を託す】のが、保護団体です。
多少、疑問に思うような条件や、厳しすぎるという意見もあるでしょう。
でも、その厳しさには、訳があります。
保護団体の活動
保護団体の活動は、と言いますと・・
●野犬などの捕獲。
●保護された子の引き出し
(保健所や迷子犬などを迎えに行く)
●保護犬の避妊・不妊手術。
●病気や怪我をしている子の、治療・入院・手術費負担。
●トイレ・散歩・ご飯など基本的なシツケ。
●里親探し
(譲渡会・ネット・フリマなど)
●預かり宅探し
(里親に出会えるまで、普通の家庭に慣れるように、一旦預かってくれる人を探す)
等々、保護団体は、辛くて寂しい、悲しい境遇のワンちゃん達に幸せになってもらいたくて、活動しています。
条件が厳しくなるのも、
中には、興味本意・売買の為、虐待目的、など、
本当に家族として迎えるつもりでない人間もおり、
そんな人間に譲渡してしまったら、更に辛い未来になってしまうからです。
里親になる人が、保護犬を迎えたくても、
その子に満足な暮らしを与えてあげられる家庭・資金がないと、
また、里子に出す事になったり、病気などをした時の治療費が支払えず、
治療を断念しなけばならない事態も起きかねません。
保護団体は、保健所や保護しにいく場所に行き、
そこで、身体中ボロボロになり、ガリガリで隅で震えて、
怯えきった子達を、救って来るのです。
「もう、大丈夫だよ。絶対、幸せにしてくれる家族を見つけてあげるからね」
と、そのワンちゃんに誓って引き出してくるのです。
おまけに、本当は全てのワンちゃんを助けたくても、
場所や資金も考えながら、
沢山の助けを求めて泣き叫んでいる子達の中から、
僅かなワンちゃんを選ばなければならない辛さは、測り知れません。
そんな思いをして、愛情一杯に面倒を見てきた、
大切な保護した子達の命を、簡単には託せないのです。
保護団体と保護犬の実態~まとめ~
ワンちゃんを家族にしたいと思った時に、
保護犬を迎えようと思う事は、とても素晴らしい事だと思います。
ただ、保護犬を迎えるということは、命を託されるということだと、
肝に銘じて迎えたいですね。
色々、マイナスなお話をしましたが、
保護犬を迎えるということは、変化の楽しみがあります。
私の場合、保護団体に迎えに行き、連れ帰った時は大人しくて、小さくて、
(生きていけるの?!)と、心配していました。
おまけに、外に出たことがないのか、外に出すと震えて歩けず、
今でも芝生や砂利は苦手の様で、上手く歩けません。
それに、《オヤツ》を貰っていなかったのか、
オヤツをあげようとしても、首をかしげ、どうしていいのか分からないようでした。
《オモチャ》も、最初は近づきませんでしたが、
今ではその反動か、全てのオモチャを自分の場所に隠して、
先住犬に1つも渡さないようにしています。
また、来た当初から、皮膚病が酷く、
今でも10日~2週間に1度は、通院しなければならず、
3日に1度、家で薬湯に入れ、
毎日体をローションで拭かなければなりません。
そんな手のかかる子ですが、
一日一日、変わって来るのが目に見えて分かる事が、何よりの幸せです。
人間もワンちゃんも怖がっていたのに、
今では初めて会う時に、自分から近寄れるようになり、
ご飯やオヤツもバリバリ食べてくれます。
お散歩は、大好きではありませんが、みんなで居るのが大好きです。
今では、間違いなく、我が家の一員です。
辛い思いをしていても、愛情を与えていけば、徐々に心を開いてくれるんです。
色々苦労もありますが、保護団体さんが助けてくれ、
この子に引き合わせてくれたと、感謝しています。
もし、保護犬を迎えるか、迷っていらっしゃるなら、
1度、保護団体のホームページなどをご覧になり、
気になる子がいたら、連絡をとってみてください。
色々な団体さんがいらっしゃいますが、
団体さんの苦労を踏まえ、
ご自分で納得が行く条件ならば、
一歩踏み出すことで、命を救ってあげられるんです。
きっと、苦楽を共に出来る、運命のワンちゃんに出会えますよ。
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