今回の主役はハシブトガラスです。
となると、比較対象はやっぱりハシボソガラスでしょう。
ハシブトガラスのチャームポイント、
ハシボソガラスとの違いと関係性、
(雑種はいるの?)
などをご説明していきます。
カラスというと、マイナスイメージが強いから、種類なんて気にしないかもしれませんね。
でも本当は、以外と可愛い奴だったりするんですよ。
ペットにすれば人間にも懐くし、知能が高い分、懐き方も可愛い。
今回は、カラスの飼い方の記事ではありませんが、
ハシブトガラスとハシボソガラスの違いから、
カラスに少しでも興味持ってもらえたら嬉しいです。
ハシブトガラスとハシボソガラスの違い
日本で見られる代表的なカラスは、
ハシブトガラスとハシボソガラスの2種類です。
違いが分かってると、見分け方は簡単だと思います。
そんなに難しくありません。
以下が見分けるポイントです。
●ハシブトガラス
全長57cm。
クチバシは太く、先に向かって丸くカーブしています。
おでこが盛り上がっていて、鳴き声はよく通る澄んだ声で「カー」と鳴きます。
鳴く時に喉を膨らませるのも特徴のひとつです。
元々は森に棲んでいたので、
高いところに止まって、ターゲットに狙いをつけてから降りてきます。
●ハシボソガラス
全長50cm。
クチバシはやや細めでほぼまっすぐ、
お辞儀をするように頭を上下に振りながら、ちょっと濁った声で「ヴァー」と鳴きます。
開けた 見晴らしの良い場所が好きで、畑などにいます。
どうでしたか?
違い分かりました?
そんなに都合よく鳴いてくれないだろうけど、
鳴き声が1番分かり易いんじゃないかと思います。
次にハシブトガラスの特徴です。
私が感じるハシブトガラスのチャームポイントをお伝えしていきますね。
ハシボソガラスとも比較して、違いも見ていきましょう。
ハシブトガラスのチャームポイント!
まず、羽が美しい事。
ハシボソガラスより艶があり、昔から日本女性の黒髪を褒める表現として、
カラスの濡れ羽色という言葉が使われてきました。
今度 ハシブトガラスを見かけたらじっくり観察してみて下さい。
濃い紫や深い緑にも見えて、とても綺麗です。
これは構造色と言って、
カラスに限らず、鳥の羽によく見られる太陽光を反射する仕組みで、
カワセミやハチドリなどの羽を、
メタリックな色に輝かせます。
それから歩き方。
ハシボソガラスは左右交互に足を出して歩きますが、
ハシブトガラスは、足をそろえてピョンピョンと跳ぶのと、
交互に出して歩くのの両方の歩き方を使い分けます。
時にはななめにジャンプしてみたり、お茶目でかわいいですよ。
ここまで、ハシボソガラスとハシボソガラスの違いについて見てきました。
細かいところまで見ると、結構違いがありましたね。
ところで、この両者、一緒にいるのを見かけたりしませんか?
そこで、こんな疑問が生まれます。
ハシブトガラスとハシボソガラスは交配するの?
前述で、
ハシブトガラスとハシボソガラスの行動環境の違いを書きましたね。
でも実際は、そんなにきっちりと棲み分けているわけではないようなんです。
美味しそうな生ゴミを見つけてつついている複数のハシブトガラスの中に、
何羽かハシボソガラスが混じっている事もよくあるそうです。
とすると、交配する事もあるのでは・・・
と思いますが、カラス類を専門に研究されている先生の著作でも、
そういう報告はないと書かれています。
人間から見ると、多少の大きさの違いはあっても、
両方とも真っ黒で似たような鳥ですよね。
でも、カラス達にとっては、食料を得る際のライバルでしかなく、
つがいの相手として考えられないという事なのでしょうか。
見た目は似ていても、
細胞レベルで「別種」の間には、交配は起こらないという説もあります。
鳥類に限らず、野生生物の調査は専門家でも難しく、
まだ解明されていない事がたくさんあるそうです。
何年も先に、交配種が発見されたり、
より詳しく交配種が生まれるメカニズムがわかると楽しいですね。
ところで、カラスに対してどんなイメージをお持ちですか?
「怖い」
「ゴミをちらかして迷惑」
「まっくろけでなんだか不吉」
など、あまり良くない印象が多いかもしれませんね。
カラスのマイナスイメージ
ニュース番組で、通行人を威嚇するカラスの映像を見た事があります。
人間にしてみると「何もしてないのに襲われた」となるでしょう。
ですが、カラスの立場から見ると、
「大事なヒナや卵がある巣に近寄らないで!」
という事で、あれは自分よりも数倍大きな動物にもかかわらず、
大事な巣を守る為に、果敢に立ち向かってくるお父さんカラスの姿なのです。
見分け方とチャームポイント~まとめ~
カラスのマイナスイメージは少しでも払拭されたでしょうか?
ベランダにあった針金ハンガーを取られた?
巣の材料にするのにちょうどよかったのでしょう。
ちなみに、木の枝と組み合わせて作るのが殆どで、ハンガーのみの巣はないそうです。
カラスには貯食の習性があり、
「石鹸やロウソクなどを持って行ってしまった」
というエピソードはたくさんあります。
原料の脂分が魅力だったようですが、
最近の沖縄のニュースで、どこからもってきたのか、畑に30個も石鹸が埋めてあって、
畑の持ち主の方が全部掘り出して回収したら、
10個ほどカラスに取り返されてしまったとか。
なんだかコントみたいですね。
カラスは私達のすぐそばで暮らしています。
あまりに身近なので、時々トラブルも起こりますが、上手に共存できる手立てを考えて、
カラスも人間も、心地よく暮らしていけるといいなぁと思います。
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