エメラルドグリーンの長い尾羽を、
風にひるがえらせて飛ぶ、神の鳥ケツァール。
その姿は、世界で一番美しい鳥だともいわれています。
頭から尾羽まで広がるメタリックな緑、
お腹の赤、尾羽の裏の白。
この三色のコントラストは、まさに息をのむ美しさです。
ケツァールは、古代アステカにおいて、
ケツァルコアトルという神の使いとされました。
アステカ王国の人たちは、南米大陸にやってきたスペイン人たちを、
このケツァルコアトルという神だと信じこんでしまい、
彼らの侵略に対する抵抗が遅れて、滅亡したともいわれています。
それに、世界を見渡すと、
神の使いとされる鳥は案外多くいるのです。
日本の伊勢神宮ではニワトリ、幡宮ではハト、
諏訪大社ではツル、
といった鳥たちが、神の使いだとされています。
また、サッカー日本代表の胸に描かれ、
日本サッカー協会のシンボルマークになっているのは、
ヤタガラスという鳥です。
日本神話にも出てくる三本足のカラスで、
やはり神の使いとされています。
そんな神話で語られる鳥の代表格といえば、
フェニックスこと、不死鳥ですね。
火の中から蘇るという伝説から、火の鳥とも呼ばれています。
火の鳥と聞けば、
手塚治虫さんの有名なマンガを思い出す人もいるでしょう。
その「火の鳥」のモデルとなったのが、
ケツァールだともいわれているんですよ。
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