デメニギスの目と頭は特化させた究極の形態!その性能が凄い

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私達が普通、魚と聞いて想像する姿とは、およそかけ離れた姿をもった「デメニギス」。

 

その奇抜な特徴とは、

透明な頭に、チューブ状に飛び出た目

 

かなり怖い見た目をしているんです。

 

 

ここで気になるのは、

「透明な頭の中はどうなっているのか?」ということ。

 

まさか空気が入っているなんてことはありません。

 

デメニギスが、その体の特徴をどのように使っているのか、その生態を見ていきましょう。

 

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デメニギスの透明な部分はどうなってるの?

 

デメニギスの頭部は透明です。

 

体は、ちゃんとした魚らしく鱗に覆われているのに、

人間で言うと、ちょうど額から、上の部分だけが透明なのです。

 

 

だから脳みそも透けて見えてしまいます。

 

中がどうなっているのかというと、

実はデメニギスの頭は、

透明の液体で満ちたドームになっているのです。

 

この透明なドームは、

水揚げされた時には、すでに壊れてしまっているほど大変もろく

デメニギスの研究が難しい原因の一つになっています。

 

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なんで透明なの?

 

ここで質問です。

 

さて、デメニギスの目はどこにあるでしょうか?

 

下に動画を貼っておいたんで、見て答えを出してみましょう。

 

答えを言っちゃいますよ。

 

出目(デメ)という名前の通り、デメニギスの目は突き出ています。

 

 

えっ・・

 

突き出てない?

 

垂れ目じゃねーか?

 

 

確かに、人間の想像ではそうなるでしょうね。

 

フォルムだけ見ても、飛び出ている部分なんてありませんしね。

 

 

だけど正面から見ると、ちょっと突き出したおちょぼ口の上に、

垂れ目がちな目のようなものが……

 

いえ、違います。

 

そこは鼻の穴です。

 

 

頭の透明なドームの中をよく見てみてください。

 

丸い緑色が見えますね。

 

実は、それがなんです!

 

 

驚くべきことに、デメニギスは頭の中に目を格納しています。

 

そのため、視界を確保するために頭が透明である必要があるんです。

 

 

じゃあ、いちいち目を頭の中にしまわずに外に出しておけば、

頭を透明にする必要もなかったのに!

 

そういう意見ももっともですが、

デメニギスには、頭の中に目をしまう必要がある理由があるんです。

 

 

頭の中の目

 

デメニギスが捕食する餌の中にはクラゲがいます。

 

でもクラゲって、触るとビリッとする棘を持っていますよね。

 

そういった、鋭い棘を持つクラゲに目を攻撃されては、

デメニギスもたまったものではありません。

 

 

つまり、目を攻撃されないためには、目を守る膜があればいいのです。

 

そう、デメニギスの透明な頭は、

大事な目を守るために、頭の中に格納したゆえの必要不可欠な要素だったんです。

 

そこで今度は、へんてこな見た目をどこで、どのように活用しているのか、

そして、どのように暮らしているのか見ていきましょう。

 

 

分布や生態

 

深海の生物とは言いましたが、

デメニギスは海底から離れた水中を漂っています。

 

深さ600~800メートルの太平洋の亜寒帯に生息しており、

日本では、岩手県より北の海で水揚げされることもある、

意外と人間になじみの深い深海魚です。

 

 

大きなヒレは、泳ぐためというより、

その場でホバリングするために使われています。

 

餌に出会うことが少ない深海魚デメニギスは、

近くに餌がやってくるまで、

じっと待つ省エネタイプなんですね。

 

 

省エネタイプの目は、とにかく餌を見つける性能が大事!

 

次は、チューブ状の目に注目していきましょう。

 

 

謎に包まれた食事方法

 

これまで、チューブ状の目を持つ生物の常として、

目は動かないということが普通と言うか、それが定説であったんですね。

 

だからこそ、デメニギスを研究していた科学者は、

デメニギスの目が上を向いていることにびっくりしました。

 

なぜなら、デメニギスがご飯を食べる時、

彼らは自分の餌がどこにあるかも分からず、

小さな口を動かさなくてはいけないからです。

 

 

例えるならば、私達人間が、目だけを天井に向けたまま食事をするようなもの。

 

結構大変な作業であることが想像に難くありません。

 

 

それから、

長い間科学者の間で謎だったデメニギスの食事方法ですが、

深海のデメニギスを観察することで明らかになったのは……

 

なんと、デメニギスの目は回転するということでした!

 

 

デメニギスの目は、自分より上方に漂う餌を探す間ずっと上を向いていますが、

その餌に向かって泳いだり、捕食したりする時は前方に向くのです。

 

大きなレンズを持ち、遠くまで見ることが出来るため、

デメニギスの目はよく双眼鏡に例えられるんですよ。

 

 

でも、それは本当らしいですね。

 

デメニギスの目は、双眼鏡のように回転することが研究で解明されています。

 

 

双眼鏡のレンズの色としては、緑色より透明の方がよく見えそうに思いますが……

 

何故、デメニギスの目は緑色なのでしょうか?

 

 

緑色の目はフィルター

 

透明な頭の中にあるため、

とても綺麗に見える緑色の目。

 

実は、この色も採餌方法に大きく影響しています。

 

 

デメニギスの目のレンズは大きく

双眼鏡のように、遠くの光も受け取ることが出来ます。

 

そして、上の方にいる餌の影を見て捕食しようとするのです。

 

 

しかし、デメニギスが捕食すると考えられている、クラゲや小さな魚は、

下から自分たちの影を見て、食べに来る捕食者を警戒して、

発光器というものを、お腹に備え付けているものもいます。

 

お腹が光るとどうなるのか?

というと、上から差し込む光と同じくらい自分も光れば、

下にいる捕食者からは、影が見えなくなるということです。

 

この賢い方法を、

カウンターイルミネーションと言います。

 

 

しかし、デメニギスの緑色の目の色素は、

そのカウンターイルミネーションをも見破れるフィルターになっている」

と考えられているのです。

 

なんと、緑色であることすら意味があったのです。

 

 

デメニギスが賢い選択の上で、落ち着いた形態は、

餌を獲得するのに大変便利なことが分かりました。

 

生物って、目に拘り続けると凄い進化をするんですね。

 

 

だけどデメニギスで良かった・・

 

想像してみて下さい。

 

もし人間が、もしくは陸生生物が、

「透明な頭部の中に、緑色で回転する巨大な目」

を持っていたら、もはやエイリアンですからね。

 

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デメニギスの目と透明な頭は究極の進化~まとめ~

 

デメニギスの透明な部分が、どうなってるか分かりました?

 

目を守る為に頭にしまい、視界のために頭を透明にし、可動式の目を備え、

しかもカウンターイルミネーションすら見破る。

 

もはや、これ以上最良の選択はないと言ったくらい、

素敵な進化を遂げたデメニギスでした。

 

 

だから、変な見た目を笑ったり怖がったりして、デメニギスを傷つけないでくださいね。

 

透明な頭はとっても繊細なんですから。

 

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