キタシロサイの絶滅は運命だったのか?経緯と交配種の可能性

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絶滅動物の多くは、人間による絶滅動物の乱獲・生存している地域の環境破壊などが、

原因の場合がほとんどです。

 

 

シロサイの亜種、「キタシロサイ」もその中の一つです。

 

そして2018年、最後のオスが亡くなり、最大の絶滅危機に瀕しています。

 

その一途の原因とは?

 

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キタシロサイのスーダン

 

生息地のコンゴ民主共和国(旧ザイール)では、90年代後半から内戦が起き、

野生で生きていたキタシロサイの保護活動ができず、

2008年頃には、野生のキタシロサイは絶滅したとされています。

 

その後、チェコの動物園に残っていた、

オス・メス2頭ずつを自然保護区に移し、繁殖を試みようとしていましたが、

2014年に、最後のオスだった「スーダン」が死んでしまい、

キタシロサイのオスは絶滅となってしまいました。

 

 

スーダンは、

約10年前からケニアのオルペジェダ自然保護区で飼育され、

24時間体制で銃を持った警備員に固くガードされ、

見守られながら過ごしたそうです。

 

サイとしては高齢の45歳でした。

 

 

2018年の3月20日、ケニアのオルペジェタ自然保護区の公式サイトで、

「スーダンは3月19日に安楽死しました」

と声明で明らかにしています。

 

 

そんなスーダンですが、

高齢に伴い幾つかの合併症を患っていて、病状が急に悪化し、

立つこともできなくなっていたそうです。

 

そこで、獣医師チームが安らかに亡くなれるよう安楽死させたそうです。

 

 

残されたのはメスの2頭だけ。

 

スーダンの子である28歳のナジンと、孫である17歳のファトゥです。

 

保護して育ててきた方々にとっては、

胸が張り裂ける思いだったに違いないでしょう。

 

 

現段階では、オスが絶滅してしまった為、

メスだけでは新たな生命を生むことは難しくなっています。

 

しかし、この状況を打破するために研究もされています。

 

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このまま絶滅するしかないのか?

 

現在は、

スーダンの娘と孫にあたるメスが2頭生存するだけですので、

行われることは限られえてきます。

 

人工的な繁殖のために、

スーダンの精子は冷凍保存されているそうです。

 

近縁種の、

ミナミシロサイを代理母として対外受精できないか、

または、スーダンの娘や孫の卵子で、

体外受精できないかなど研究されています。

 

 

国際研究チームは現段階の研究結果から、

キタシロサイの絶滅を救えるかもしれないと話しています。

 

 

しかし、現在生きているメスは2頭だけなので、

卵子を手に入れたくても全身麻酔を行う必要があり、危険を伴います。

 

なんたって残り2頭ですから。

 

失敗=絶滅が、どうしても脳裏をよぎるでしょう。

 

 

まだまだ研究段階なので、このままの状況が進み対外受精ができないのであれば、

絶滅が確定してしまいます。

 

唯一の希望ですので、研究が進み体外受精が成功することを願うばかりです。

 

オスが亡くなったことにより、

保護・研究されている方々はより厳しい状況におかれてしまっています。

 

なぜ、このような事態に陥ってしまったのでしょうか?

 

 

そもそも何でこんなに数が減ったの?

 

内戦で保護活動が遅れたことだけが、原因ではありません。

 

かつて、アフリカ大陸中部を中心に広く生息していたキタシロサイは、

1970年代から80年代に、

角を取る為に乱獲され続けてきました。

 

イエメンでは剣の柄利用や民芸品などの為に、

中国では漢方薬の材料として乱獲され、個体数が激減しました。

 

 

でも実際には、漢方としての効果はないのです。

 

角の主な成分は、人間の髪の毛やつめなどと同じ、

ケラチンというたんぱく質と確認され、

薬効成分がほとんど含まれていないことが確認されています。

 

 

また、キタシロサイの角は、

金やコカインなどの闇市場の取引では高値をつけていた為、

乱獲を助長させたともいわれています。

 

1キログラムあたり、数約万円~数千万円と推測されるそうです。

 

象牙やサイの角が禁止されたのもあり、一部では禁止になったことによって、

「価格が上昇=よりキタシロサイが狙われた」

とも言われています。

 

 

現在、厳しい状況であることは間違いないです。

 

でも、事前対策によって、

キタシロサイをもっと安全に保護できたのではないかとも言えます。

 

 

しかし、生息地での内戦もあり、野生で生きていたキタシロサイの保護活動が、

難しい状況にあった時期もありました。

 

しょうがないと言ってはなんですが、これも紛れもない事実でしょう。

 

 

でも、根本的にダメだったんです。

 

内戦が終わり、保護活動を本格的に再始動し始めたにも関わらずですよ。

 

同時に、新たなる問題も生まれてしまったんです。

 

 

なんと、内戦が終わったことで、次は乱獲の方が増えてしまったんですね。

 

 

なんでそうなるんでしょうね?

 

「やったー!」

「内戦が終わった!」

「これで安全に角が採取できるぞ!」

って心理なんでしょうか?

 

分からないけど。

 

 

とにかく、

キタシロサイの野生種は、こうして絶滅したとされています。

 

どう転ぼうにもそういう運命だったのか・・・

 

すべては、人間のせいだったのですね。

 

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絶滅寸前までの経緯と交配種の可能性~まとめ~

 

絶滅の危機に瀕しないと動かない人間。

 

絶滅の危機に陥いる状況を作る人間。

 

 

キタシロサイに限られた話だけではなく、

サイや他の絶滅危惧種の動物たちを、絶滅に向かわせている原因は、

密漁・内戦・生息地の減少などが主な原因です。

 

消え去ろうとしている動物を、救う技術を進歩させることは良いことではありますが。

 

 

人間のエゴで、沢山の動物が犠牲になることを改めて見直す必要があります。

 

すべては、人である私たちが絶滅危惧種を生んでいます。

 

地球の環境破壊もそうですが、

取り返しのつかない行動をとってきた過去を、

本当に悲しく思います。

 

 

今回この記事を書くにあたって、改めて幾つかの動物図鑑などを見てみました。

 

シロサイの記載はありましたが、

残念ながら私の見た図鑑には、キタシロサイは出ていませんでした。

 

動物図鑑内では、すでに絶滅扱いなのでしょうか?

 

 

何とも悲しい気持ちになりました。

 

今後、このようなことが続かない未来であることを、祈るばかりです。

 

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