アマゾンカワイルカ――アマゾン川に生息する、まんまな名前のイルカですが、
別名はピンクイルカ。
本当にピンク色のイルカなのです。
可愛いイルカ+可愛いピンクとなれば、
ある意味チートな生き物といえるかも。
事実、人気沸騰のイルカで、
スマホの待ち受け画像をピンクイルカにすると
運気がアップという、
嘘臭い話まで広まっています。
まじないはともかく、
実際に見られるのは稀で、確かに出会えたら僥倖という流れ星的な存在なのです。
ピンクイルカは実在する
でも、ピンクイルカってちょっと出来過ぎだと思いませんか?
昔、お祭りの夜店でよく売られていた
カラーヒヨコを思い出します。
(ちょっと古いか)
僕が子供の頃に聞いたピンクイルカの話も、
ほとんどUMA扱いだった記憶があります。
都市伝説的というか、
「んなもんいるかよ」と鼻で笑われる与太話だったんですね。
そんなピンクイルカは、たしかに実在しています。
それも2種です。
アマゾンカワイルカ
まずはこの記事の主役、アマゾンカワイルカ。
大きさは2.5mくらいになる淡水イルカです。
アマゾンカワイルカについて調べると、
実は「ピンクのもいる」ということだそうです。
アマゾンカワイルカがピンクなのではなく、
ピンクのアマゾンカワイルカもいるということ。
グレイやブラウンや青っぽいのがいて、一部稀にピンクもいる。
そういう意味では幸運を呼ぶかは知らないけれど、
UMAくらいレアなのは間違いなさそうですね。
そうした希少動物が周知されるほど、
情報化社会が進んでるってことでもあるんでしょう。
シナウスイロイルカ
もう一種のピンクイルカはなんとアジアにいます。
西インド洋~東シナ海(ご近所じゃん!)
に生息するシナウスイロイルカです。
香港ではピンクイルカウォッチングのツアーもあり、
アマゾンカワイルカよりは出会えやすいのも嬉しい!
名前は品薄ではなく、支那の薄色でしょうね。
このイルカも本来は灰青色なのですが、
色が剥げて、下地のピンクが出てきちゃいましたというタイプです。
どうやら、この薄色がピンクイルカの秘密だと思われます。
なぜピンク
ピンクイルカ、やはり気になるのは
「どうしてピンクなの?」でしょう。
林家ペー・パー子夫婦みたいな動物じゃ、
目立ち過ぎて、自然界では攻撃対象になるはずです。
アマゾンカワイルカもシナウスイロイルカも、
みんなピンクというわけではありません。
ただ、皮膚のすぐ下に毛細血管が密集していて、
色白の個体がピンクの目立つものになるようです。
それは生物として優秀な個性ではないので、
ピンクイルカは淘汰されやすく、
遺伝子が残りにくかったために、希少にならざるを得なかったのでしょう。
事実、両イルカとも絶滅危惧種に入っています。
可愛いと褒められるピンク色は、イルカにとっては弱さなんですね。
二次元でアルビノやオッドアイが憧れの対象になっているようなものです。
イルカにしたら「もっと色黒になりてぇよ」と言いたいかもしれません。
このピンクという不自然な色は、誰からも歓迎されるものではありません。
「可愛い!」という人もいれば、
「気味悪い」と思う人が多いのもたしかです。
アマゾンカワイルカの怖い伝説などは、
異質なピンクイルカに対する濡れ衣だといえそうです。
伝説になりやすいカワイルカ
アマゾンカワイルカは美男子に化けて、
人間と女と交わり妊娠させるという伝説があります。
アマゾンカワイルカには首を捻ったり
(他のイルカはできません)、
くわえた木の枝などで水面を叩いて求愛する生態があり、
人間臭いといえばそうなのですが、
一番の理由はアマゾンカワイルカのチン○が、
人間の○ンポに似ているところだと思います。
イルカのナニは見たことないんでなんともいえませんが、
そっくりなんだそうです。
そっち方面でもピンクイルカってわけですね(……なにを言ってるんだ、俺は)。
アマゾン以外にも、
ガンジス、インダス、ヨウスコウ、ラプラタ
を冠したカワイルカがいます。
大河戦隊・リバーレンジャーって感じです
(ちょうどピンクもいるし)。
川にいるイルカは珍しく、人間と関わる機会も多いため、
他のカワイルカたちも,
伝説や妖怪譚の発端になっているのかもしれません。
河童や水馬の伝説を辿って行ったら、
カワイルカに行き着く可能性もありそうです。
カワイルカは伝説になりやすい反面、
漁の邪魔になったり人間と衝突することもあって、
古くから忌避されやすかったでしょうし、駆除もよく行われてきました。
おかげでどのカワイルカも絶滅の危機に瀕しているのですが、
最近はピンクイルカの人気もあって、
ようやく各地で保護されるようになっています。
ピンクイルカの正体~まとめ~
近年、希少なアマゾンカワイルカの嬉しいニュースがありました。
2014年に既存の種類とは別のアマゾンカワイルカが発見されたのです。
やはりアマゾン川に生息しているのですが、DNAが違うのだそうです。
カワイルカは古代イルカの特徴を残している貴重なイルカでもあるので、
増えてくれればと願わずにはいられません。
現在、日本ではピンクイルカが見られる施設はないのですが、
将来はあちこちの水族館で見られるようになり、
みんなに幸福を運んでくれるかもしれませんね。