三畳紀は群雄割拠!生物史の戦国時代!恐竜はまだ弱かった!

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およそ2億年も続いた「中生代」は、恐竜が繁栄した時代です。

 

その中生代は3つに区分されています。

最初が「三畳紀」

真ん中が「ジュラ紀」

で、最後が「白亜紀」。

 

 

ジュラ紀、白亜紀はなんとなく聞いたことありますよね。

 

だけど「三畳紀?」

 

畳が三枚……???

貧乏フォークソングの安アパートじゃあるまいし。

 

どこか派手なジュラ、白亜に比べると、

名前も存在感も地味なような。

 

 

ところが、この三畳紀はかなり面白い!

「生物史の戦国時代」

と言いたい。

 

その乱世を勝ち抜いたのが恐竜なのですが、

三畳紀には影が薄く、他の生物と競合していたのです。

 

 

初期恐竜を脅かす、別な勢力とは?

なぜ恐竜は天下を取れたのか?

 

「群雄割拠」という言葉が似合う、三畳紀。

どんな時代だったんでしょうか。

 

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大絶滅後の三畳紀

 

三畳紀は、約2億5190万年~2億130万年前に当たります。

 

この時代に、3つの地層が重なっているから「三畳紀」

タタミは関係なし。

 

 

この三畳紀のスタートはひどいものでした。

 

乱世の前には、

必ず破壊的な出来事があるもの。

日本史なら「応仁の乱」ですね。

 

生物史の戦国時代こと三畳紀の始まりは、

史上最大の大絶滅だったのです。

 

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地球を揺るがすスーパープルーム

 

それは「P-T境界の大量絶滅」と呼ばれています。

 

古生代最後の紀元、ペルム紀(P)にあった2つの大陸が衝突。

超巨大大陸パンゲアが形成されます。

 

三畳紀が「トリアス紀(T)」とも呼ばれるので、P-T境界。

スーパープルームと呼ばれる、大地が活発に動いた時代です。

 

 

全陸地が合体ですからね。

生き物はたまったもんじゃない!

 

火山はバンバン噴き上げ、酸素濃度を変えてゆく。

 

海の水位が高くなったり低くなったり、湿地が砂漠になったり。

 

エブリデイ災害みたいな、生きにくい時代。

 

 

この大変動で、全生物の9割が滅んだ。

とんでもないカタストロフィーです。

 

突然ポッカリと開いた90%の隙間(ニッチ)。

 

生き残った1割の生き物たちが、その隙間を埋めるべく、

変化を始めたのが三畳紀なのです。

 

 

 

時代背景はわかりましたか?

 

まさに乱世!

次は天下を狙う猛者たちを紹介します。

 

 

三畳紀の生き物たち

 

大量絶滅の痛手は、1000万年ほど回復しませんでした。

 

その間、淡々と大型化し、

精力を伸ばしていたのが、

両生類と爬虫類。

 

 

 

ただし、

この頃の生物群はちょっと複雑です。

 

まず両生類から、

「単弓類」と「竜弓類」が誕生します。

 

さらに単弓類から、

「獣弓類」「哺乳形類」が、

竜弓類から、

「クルロタルシ類」「鳥頸類」

が出てくる。

 

 

ややこしいですね。

順を追って説明していきますよ。

 

 

大型獣弓類の時代

 

三畳紀の前のペルム紀に繁栄したのが、

「獣弓類」

 

爬虫類的な姿ですが、

体毛があったり、恒温性で体温を保てたりできた。

 

哺乳類型爬虫類と呼ばれることがあります。

 

大絶滅で多くが消えたものの、

三畳紀に残ったものもいたんですね。

 

 

まっさきに分布を広げたのは、120cmほどのリストロサウルス。

ディキノドンという、牙を持つ草食性獣弓類の仲間です。

 

その後、ディキノドン類は大型化します。

カンネメエリア(全長3m)

プラケリアス(全長3m)

スターレッケリア(全長4m)

イスチグアラスティア(全長5m)

など。

 

同じ獣弓類で、小型のキノドン類も繁栄し、

三畳紀前期の覇権を握ったのです。

 

初期の戦国大名、北条早雲や斎藤道三ってところでしょうか。

 

しかし、若手の風雲児がその座を狙っていました。

 

 

<獣弓類の動画>

動画で解説されてる、

異歯類にディキノドン類が属し、

獣歯類にキノドンが属してますよ。

 

 

三畳紀に君臨したクルロタルシ類

 

三畳紀の主役は「クルロタルシ類」です。

 

これはざっくり言えば「立って歩くワニ」

今のワニのように、

這いつくばってなんかいない。

 

 

四肢が胴体の下にあり、

哺乳類のようにちゃんと立っている。

 

中には二本足で走れるタイプもいました。

見た目はほぼ恐竜です。

 

鈍重な獣弓類が、

太刀打ちできないニュータイプ。

織田信長に例えられるでしょう。

 

 

当時は、

5mにもなるマストドンサウルスを筆頭に、

両生類も大きくなっていたのですが、所詮は旧式。

 

水辺から離れられないのが運命(さだめ)。

獣弓類同様、クルロタルシ類の敵ではない。

 

図体がデカいだけで、

落ち目の将軍・足利義昭って感じ。

 

 

 

三畳紀も中期になると、完全にクルロタルシの天下。

 

6m以上あった、

サウロスクスやレドンダサウルス。

二本足で歩けた、

シロスクスやオルニトスクスなど。

 

 

クルロタルシ類は現存ワニの祖先で、

もちろん攻撃性の高い肉食獣。

 

機動力があり巨体となれば、

誰も敵いませんよ。

 

大きく強い者が勝つ、

「天下布武」の時代です。

 

 

 

その陰に隠れ、

パッとしないのが「鳥頸類」

同じ爬虫類でありながら、コソコソ生き延びていました。

 

この鳥頸類こそ、後の恐竜なのです。

 

 

弱すぎ!初期恐竜と哺乳類

 

字でもわかりますが、鳥頸類は鳥の祖先。

 

つまり、鳥頸類が恐竜と鳥になったので、

「恐竜は鳥に近い」

といわれるのです。

 

 

しかし、

この頃の恐竜はほとんど数十cm程度。

ニワトリ並みですね。

 

大きいものでもせいぜい1~2mで、

クルロタルシ類にはとても敵わない。

 

 

 

一方、もっと惨めだったのは哺乳類です。

 

単弓類から派生した我らのご先祖様。

でも、まだネズミくらいしかない、

憐れなもの。

 

周りは巨大な獣弓類・クルロタルシ類。

レベル1でラスダンに放り込まれたようなものです。

 

 

そんな哺乳類を食べながら耐える、

初期恐竜。

徳川家康のように時を待つしかない。

 

「クルロタルシさえいなくなれば……」

ついにそのチャンスが巡ってきました。

 

 

恐竜時代が到来!

 

今から約2億年前。

カタストロフィーで始まった三畳紀に、

またも厄災が訪れます。

 

「T-J境界の大量絶滅」。

(Jは次のジュラ紀)

 

パンゲア大陸が、今度は分裂を始めるのです。

 

 

大西洋地域で、相次いで火山が噴火。

追い打ちをかけるように、直径7kmともいわれる隕石の衝突。

 

「たった7km」

なんて思っちゃダメですよ。

 

恐竜を滅ぼしたという隕石も、直径10kmくらいなんですから。

 

 

おそらく、

これらが原因となり、

環境が大きく変わった。

 

王座にいたクルロタルシ類は、

大ダメージを食らう。

そして、初期恐竜が台頭するわけです。

 

 

 

でも、不思議じゃありませんか?

 

クルロタルシと恐竜は、

竜弓類から枝分かれした同じ爬虫類。

 

それなのに、恐竜のダメージが小さかったのはなぜ?

 

この王権奪取劇には謎があります。

 

 

恐竜の勝利は運だった?

 

従来の説はこうです。

 

「恐竜のほうがクルロタルシより進化していたので、大絶滅を乗り切れた」

 

クルロタルシが古いタイプで、

変化に対応できなかったから、だと。

 

 

ところが、

クルロタルシの研究が進むと……。

 

「クルロタルシも恐竜に負けないほど進化していた」

とわかった。

 

スペックに差はなかったらしい。

 

 

 

クルロタルシ類が滅んだのは、

ただの偶然だったのかもしれません。

 

まるで「本能寺の変」!

 

三畳紀の織田信長・クルロタルシ類の滅亡は予想外だったようです。

 

 

 

クルロタルシと初期恐竜の差は「大きさ」

 

初期恐竜は、強敵のクルロタルシがいたので大きくなれなかった。

 

燃費のいい小動物のほうが、

災害時には生き延びやすいのです。

ただの「運」というしかありません。

 

 

つまり、滅ぶものと生き残るものの差は、

生物としての「新旧」ではなく、

「大小」ということ。

 

天下を治め大型化した結果、滅びてしまう。

「驕れるものは久しからず」です。

 

 

 

恐竜って、最初から強者だったイメージありません?

でも、三畳紀は苦労の時代。

 

三畳紀末の大絶滅で、

クルロタルシ類が減った。

 

新紀元ジュラ紀となり、

ようやく覇権を握る。

 

以降、1億5000万年に渡る長期政権を謳歌するのです。

 

 

 

不遇な青年時代を経て、

晩年に江戸幕府を開いた家康、

そのものでしょう。

 

その恐竜も、「驕れるもの」になります。

大型化して、

6500万年前の大量絶滅を、

乗り切れなかった。

 

その座を奪ったのも、

やはり小型の哺乳類です。

そして、

大型化した哺乳類も今は消えています。

 

 

天下は「春の夜の夢の如し」

 

人類もまた、

恐竜の絶滅という「運」があって、

進化できたといわれます。

 

「地球の支配者だ」

と驕り高ぶるのは、

慎むほうがいいかもですね。

 

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三畳紀は群雄割拠!恐竜はまだ弱かった!天下を取ったのはクルロタルシ~まとめ~

 

生物史の戦国時代、

「三畳紀」いかがでしたか。

 

超巨大大陸パンゲアの、

創成と分裂の間にあった、

約5000万年の紀元。

 

パンゲアに振り回された、

ともいえるでしょうか。

 

 

両生類、爬虫類がにらみ合う前期から中期。

 

そして、天下を手中にしたクルロタルシ類。

 

しかし、大陸の分裂による環境変化で衰退。

 

恐竜に覇権を奪われるという、まさに乱世でした。

 

 

今回は陸だけの話でしたが、

大量絶滅の後とあって、

海でもドラマチックな生物史が見られます。

 

興味を持たれたら、調べてみてくださいね。

 

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