バーバリライオンが再発見された経緯!現在の生存と大きさも

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現在のエジプトからモロッコにかけて生息していたと言われている、バーバリライオン。

 

ギリシャ神話に登場する神々の1人に、アトラスという神がいますが、

なんと同じ名を持ち、別名をアトラスライオンとも言います。

 

なんだか私たちが良く知っている、

普通のライオンとは違うようなんです。

 

 

記録によると、最大のバーバリライオンは、全長が4m以上もあり、体重は約350㎏です。

 

現存するどのライオンよりも大型で、しかも胸板が厚く、

黒いたてがみは非常に長く、胴の辺りまで伸びていたそうです。

 

 

今はもう、

バーバリライオンに会うことはなかなかできません。

 

一体バーバリライオンはどうなってしまったのでしょう?

 

絶滅と再発見されるまでの経緯、

それと、バーバリライオンって、どんなライオンなのか解説していきます。

 

 

まず最初に、どうして絶滅したのか?

から見ていきましょう。

 

それには、西暦と紀元前の変わり目、

さらにはもっと古い時代、古代ローマにまで遡る必要があります。

 

なんてたって、神の名を持つライオンですからね。

 

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絶滅した理由と再発見された経緯

 

一説によると、

地中海周辺ではバーバリライオンを多く飼育していることは、

ステイタスとして捉えられていた時代があったようです。

 

 

ローマ帝国が栄えていた時代ですね。

 

大きくて存在感のあるバーバリライオンは、

先勝品としての見世物にとても適していたようです。

 

 

なかでも、

カエサル(紀元前100年~44年)は400頭、

ポンペイウス(紀元前106年~48年)は600頭ものバーバリライオンを、

戦勝パレード用にローマに連れてきたと言われています。

 

カエサルもポンペイスも、

古代ローマを生きた政治家であり、軍人でもあった人達です。

 

 

ローマ帝国と紀元前って、いつ頃の話か分かりますか?

 

イエス・キリストが生まれた年から、

西暦はスタートしているとされているんですけど、それより前が紀元前ですよ。

 

 

キリストが生まれた年と、西暦を基準にして、

それよりも前を1年目から数えていきます。

 

例えば、紀元前100年だったら、

キリストが生まれる100年前、西暦元年より100年前となりますね。

 

 

それでは、話をバーバリライオンに戻しますよ。

 

 

ところがローマ帝国が滅びると、

それまでのバーバリライオンに対する人間の評価までも変化していきます。

 

ついには、娯楽としてのバーバリライオンの狩猟や、動物園用の捕獲により、

その数を減らすことになったのです。

 

 

極めつけは、モロッコに於いて、最後の野生個体が1922年に人間の手により射殺され、

絶滅したという説が通説となっていました。

 

 

それにしても、

「なんで最後の個体を射殺しちゃうんだよ」

って思いません?

 

娯楽の射殺で、絶滅に追いやるとかって動物史によくあることなんだけど。

 

絶滅の危惧や、保護というのは最近の話なのか、

もしかしたら、そういう考えはなかった時代だったのかも知れないですね。

 

 

ところが、嬉しいことにビッグニュースが飛び込んできます。

 

なんと、生き残りが存在していたのです。

 

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1996年に再発見された

 

とても意外な場所から、バーバリライオンは発見されました。

 

それはどこだと思いますか?

 

なんと、モザンビークのサーカスから発見されたんですよ。

 

 

しかも、このサーカスは閉鎖されていたようで、

密輸の基地にも使われていたと言うんです。

 

それを保護団体が救出して、発見に繋がったという経緯です。

 

 

だけど混血種だったそうですね。

 

「遺伝子を受け継いでいるかも?」という程度でもあったんです。

 

 

なんだ混血種だったのか・・・

ちょっと、がっかりですか?

 

やはり、絶滅したとされる動物ですからね。

 

純血種の生き残りなんて、そうそう発見されないのが普通なのでしょう。

 

 

となるところが・・・

後に発見されちゃったんですよね。

 

 

純血種が!

 

絶滅種の発見なんてワクワクな展開ですよね。

 

 

しかも発見された場所がまた面白い!

 

「サーカスの次はここですかっ!」って感じです。

 

 

なんと、モロッコのラバト動物園で、

純血種が生き残っていることが分かったのです。

 

 

バーバリライオンの純血種が残っていた!

 

現在のモロッコ国王の祖父にあたる、

ムハンマド5世に、

貢物として献上されたバーバリライオンが、

ラバト動物園に生き残っていたのです。

 

ラバト動物園は、ムハンマド5世の私的動物園でした。

 

ですから、見事に生き残れたのだと思います。

 

 

しかもですよ。

純血種が32頭も生き残ってくれていました!

 

そして、今も脈々と命をつないでいってくれています。

 

本当に、ミラクルですね!

 

 

絶滅と、再発見までの経緯についてはここまで。

 

 

次に、バーバリライオンの大きさについて、

もう少し深掘りしていきますね。

 

やっぱり、大きいと強いってセットですよね。

 

 

世界一大きいライオン

 

バーバリライオンの大きさと言っても、

ピンと来ないというか、イメージが湧かなくないですか?

 

なので、ライガーに登場して貰います。

 

バーバリライオンと、ほぼ同じ体格だと言われているネコ科の動物に、

ハイブリッドライガーという、人工的に作られた動物が存在するんですよ。

 

 

ライガーが出ていて、大きさの比較も分かりやすい動画がありました。

 

ライオン、トラとライガーというタイトルになってますね。

 

見るからにそうなんですけど、トラの隣にいるのがライガーだと思います。

 

 

ハイブリッドライガーは、父がライオンで、母がトラという混血種です。

 

現在、地上最大の肉食獣として、君臨しています。

 

 

そして、このライガーこそ、バーバリライオンと同じ大きさなのです。

 

 

大きさと最強説

 

バーバリライオンは、先ほどもご紹介したように、通常のライオンよりはるかに大きい。

 

普通のライオンの体長は2.5mほどにも拘らず、

体長は4mを超え、体重も400㎏ほどになります。

 

 

こちらの動画を見ると、大きさが分かりやすいかも。

 

それにしても、凄い動画ですよね。

危険すぎるし、本物なのかつい疑っちゃいますよ。

 

 

しかも、これだけ違いがあるとなると、もちろん筋力も各段に違ってきます。

 

つまり、そこらのライオンとは全く力が違うということです。

 

これこそが、バーバリライオンが怪物と呼ばれる所以です。

 

 

では、

トラの中で最大級のサイズであるアムールトラと、

バーバリライオンが戦ったらどうなるのでしょう?

 

 

VSアムールトラ

 

まずは大きさから比べてみましょう!

 

何度も書いているので、

バーバリライオンの大きさは、既にもう分かって頂いていると思います。

 

そうですね!

全長4mの体重400㎏でしたね。

 

 

では、アムールトラは、どうでしょう?

 

全長3mで、体重は350㎏ほどです。

 

しかも、飼育個体では、

450㎏を超えるアムールトラも存在するようです。

 

 

体の大きさだけを考えると、どちらも同じくらいの気がしますが、

百獣の王と呼ばれるからこそ、

ここはバーバリライオンに勝って貰いたいところです。

 

 

バーバリライオンの現在と今後

 

バーバリライオンは、

モロッコのムバト動物園に存在していたことは、既にお話ししましたね。

 

 

そして、2017年4月19日には、

ドイツ西部のノイビートにある動物園で飼育されているバーバリライオンに、

赤ちゃんが5匹生まれてます。

 

世界各地で、バーバリライオンが増えていく。

とても喜ばしいことですね!

 

 

また、アメリカのオクラホマ州にある、

グレーター・ワインウッド・エキゾチック・アニマル・パークでは、

自分のことを犬だと思っている、とても可愛いらしいバーバリライオンが暮らしています。

 

「いや、君は大きすぎるし、ネコ科でしょ」

ってツッコミたくなっちゃいますけどね~。

 

 

赤ちゃんの頃にこの動物園にやってきたんですが、骨の病気があったために、

動物園ではなく、園のスタッフのお宅で育ったそうです。

 

そして、スタッフのお宅にいた、

ダックスフントたちと一緒に暮らしていくうちに、

どうやら、自分を犬だと思い込んで大きくなったそうです。

 

今やバーバリライオンは犬と化し、仲良く暮らしているそうな。

 

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今も生きている神の名を持つライオン~まとめ~

 

バーバリライオンは、古代ローマのコロッセウムで、

処刑に使われたり、剣闘士として戦わされたりと、とても過酷な運命を辿ってきました。

 

 

一度絶滅したと言われていたところから立ち直り、

いまや世界各地で、

個体数を増やそうという取り組みが行われています。

 

これからますます、バーバリライオンが数を増やし、

国内の動物園でも見られるようになるといいな~

と思わずにはいられません。

 

 

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